証券ビュー

アンコール伊勢町

欧米や中国も「日本化」 出口なし売ったところで始まらない (2019.11.20)

 3日ぶり反落。日経平均小陰線の引け。後場見送られた。18日米主要3指数ピーク更新にかかわらず、外資の買い戻し一服。1ドル109円台割れの円高に楽観論が後退した。米国がイスラエルのヨルダン川西岸入植を認める一方、ファーウェイ禁輸継続(例外措置90日延長)を表明。NYでアラムコIPOが伝わるや、エクソンやシェブロンなどエネルギー株売り。原油のほか銅やニッケルなど市況関連の下げが目立つ。18日ダウ31ドル高のうちディズニーと医療保険のユナイテッド・ヘルスG2銘柄で44ドル高。週半ばにFRBが今年3回目の利下げを巡る10月のFOMC議事録要旨を公表。迂闊に出られない。モルガン・スタンレーによると、来年米国の株や社債が他国・地域の資産に対しアンダーパフォーム(一定期間の投資成果が市場全体の平均収益率を下回る)となり、米ドルも下落する見通し。半面、日本や新興市場など達成可能な収益拡大の道筋が明確な市場。欧州の政治リスク低下に伴う再評価の余地も大きいという。要するに、買われ過ぎた米国の資産価値が修正を迫られる。日本は米国と同盟を結び、中国から秋波を送られ、二兎を追う者一兎も得ず。東京五輪が目くらましだ。19日、日経平均が5日移動平均線2万3294円のボーダーラインに来た。75日線1762円、200日線1509円も上昇トレンドにあり、ミクロで売り長(11月8日現在4097億円)解消が視野に入った。19日述べたように、半導体関連受注が半年後日経平均に追いつけばよし。OECDの景気先行指数に基づくもので、日経平均2万4000円が中心値と述べた。マクロで見ると、ステロイド漬けになった欧米や中国のバブル崩壊が日本の「失われた20年」どころか50、100年の反動をもたらす。天王星84年・おうし座入り7年周期に嵌ると、天変地異と独裁者の台頭がつきもの。下剋上も引っ切りなし。ガス抜きなしに収まらない。日経平均先物によると、19日大証の引け2万3290円(-0.47%)に対し夜間取引3370円、シカゴ円建て同。ダウ先物も2万8083ドル(+0.27%)と小確り。VIX恐怖指数12.28(+1.91%)、ビットコイン円885,026も盛り上がりに欠ける。12月のアラムコ上場直後、原油暴落説が流れ始めただけに、嵐の前の静けさ。さらにサウジが減産すると、アラムコの価値も下がるわけだ。
 19日の日経平均124円安。大引け2万3292円。TOPIX1696(-3)。東証一部の出来高12億0400万株、売買代金1兆9600億円。値上がり888(値下がり1163)。10年債-0.090%変わらず。米10年債1.822%(+0.014)。上海総合が2933(+0.85%)で引けた。マザーズ指数の引け876.46(+0.86%)。期待をもてる。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■(****)など。サマーズ元米財務長官の長期停滞論が通説となり、欧米や中国も「日本化」。アラムコ上場により原油暴落。あわや、石油ドル本位制崩壊も考えられる。所詮、出口なし。売ったところで始まらない。11月もうひと山。年末年始波乱。来年、ヘッジファンドの日本株買い本番という。(了凡)