安閑としていられない 97年と07年に続くレポ金利上昇 (2019.09.20)
高寄り後伸び悩み。日経平均短陰線の引け。目先頭打ちだ。12日からECB、FRB、日銀の順で政策会合一巡。材料出尽くしとみられる。18日ダウ36ドル高(一時211ドル安)によるもので、日本時間19日午前3時半に始まったFOMC(米連邦公開市場委員会)のやりとりが見もの。質疑応答の冒頭ダウが下値模索に入り、FRB議長に「7月の利下げがサイクル半ばの調整といわれ今回も同じか」との質問。市場が一斉に身構えたという。7月の会見後一時478ドル安を見ただけに、予防的な利下げのほか米中対立に伴う経済減速リスクにも触れ、柔軟に対応する旨安全運転。利下げ期待を受け入れながら年内据え置きに落ち着いた。米経済の拡大11年目。1850年代以降最長。景気上昇期の利下げに違和感が残り、トランプ氏の失望投稿にかかわらず、過大債務のリスクを慮る指摘もある。米国が0.25%利下げする一方、日銀現行の儘動かず1ドル108円割れの円高。後場、一進一退になった。頭打ちに違いないが、7月25日の戻り高値2万1823円を下値に4月24日の年初来高値2362円が上値の目安。前の高値が次の安値になる地合いだ。世界的な金利低下一服を手掛かりにバリュー(割安)株の水準訂正と考えられる。日経平均の2倍動くレバレッジ・インデックス連動型上場投信1570によると、信用買い残を売り残で割った倍率が大幅に低下。9月13日現在、0.79倍で2017年10月20日0.76倍以来2年ぶり。最近16年10~12月、17年9~11月に2度1倍を割り込み、前者が米大統領選でトランプ氏当選なら、後者も日経平均16連騰をもたらし後日26年ぶり高値をつけた。今回似た経過をたどり目を離せない。相場は悲観の中で生まれ、懐疑に中で育ち、楽観の中で成熟するという。天王星84年・おうし座入り7年周期初動後半、7~9月にとらえた。トランプ氏当選、26年ぶり高値更新と肩を並べるスケールになりそうだ。気になるのが、前日述べたNY連銀の「レポ」。17日一時8%になった短期金利の急上昇。表向き米企業の法人税納付と米国債大量入札決済が重なったというが、中東に限らず欧米や新興国で何か起きて極端なドル不足に追い込まれた。17日、イスラエルの総選挙に負けたネタニヤフ氏絡み。回りまわってユダヤ金融に異変が起きたといわれ、1997年秋短期レポ金利が暴騰し三洋や山一証券、長銀などドル不足が破綻に輪を掛けた。2007~8年の金融危機もレポ金利急騰が引き金になった。ブルームバーグによると、借り手のドル建て債務が世界的に拡大。過去最大のリスクが積み上がっているという。株が高いうちなら大丈夫。総崩れになると現金頼み。近頃、金の現物にも見切りが出た。
19日の日経平均83円高。大引け2万2044円。TOPIX1615(+9)。東証一部の出来高13億3300万株、売買代金2兆3600億円。値上がり1752(値下がり337)。12月限が2万1870円(+0.32%)の引け。夜間取引1860円、シカゴ円建て1855円。ダウ先物も2万7069ドルと一服。VIX恐怖指数14.33(-0.76%)、ビットコイン円1,063,760(-3.31%)も締まらない。10年債-0.225%(-0.040)。米10年債1.796%(-0.006)。上海総合が2999(+0.46%)で引けた。マザーズ指数の引け848.29(+0.36%)。持ち直した。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)など。収穫の秋に安閑としていられない。(了凡)