初動の折り返し見もの トランプ氏日本と中国にも妥協なし (2019.06.13)
4日ぶり反落。日経平均短陰線の引け。頭打ちだ。11日ダウ14ドル安(一時185ドル高)を受けたもので、前場4月の機械受注前月比5.2%増(3ヵ月連続プラス)を好感し伸び悩み。後場戻り待ちの売りが広がった。NYでアマゾンが話題。同日、新種のクレジットカード(低所得・低信用個人向け)を導入。100ドルから1000ドルの範囲で預り金を信用枠に買い物できる仕組み。クレジットカードを持ったことがない人、デフォルトを起こした人が対象という。昨年末、全米クレジットカード債務残高1兆ドル(2008年のピーク9839億ドル)乗せ。3月末9848億ドル。1世帯8390ドル(約90万円)で1万ドルが警戒ラインといわれ、アマゾンがサブプライムローン危機(2007~09)をしのぐ底引き網を仕掛けた。消費拡大かデフォルト増加か。米国もぎりぎり追い込まれている。一方、中国のCPI(消費者物価指数)が5月2.7%上昇し豚肉18%に顕著。香港の「逃亡犯条例」審議延期を巡り、学生数万人が幹線道路を占拠したのも見逃せない。首相のイラン訪問(12~14日)、メジャーSQ(14日)、FOMC(18~19日)、G20(28~29日)まで逐一フルイがかかる。頭打ちだが、5日移動平均線2万1025円より上。中国の発表した5月の消費者・生産者物価指数が市場予想と一致し小康状態。7日、自民党が選挙公約に盛った10月の消費税引き上げ再三延期が取り沙汰された。同日内閣府が2ヵ月連続景気悪化を発表した上、IMFや世界銀行も今年後半下振れ懸念を表明。日本の場合、働き方改革で残業が減り手取りが減っている。輸出に消費、設備投資の落ち込み。さらに、トランプ氏が消費税を非関税障壁と見做し、輸出戻し税(年間約5兆円)を補助金として批判。引き上げると新たな火種になり米国の反発が予想される。トランプ氏の英語が餓鬼大将風情で妥協なし。月末の米中首脳会談が目玉になりそうだ。いわく、習近平氏に大阪で会う時、必ず私と会談すること。逃げるなよ。もし、席を蹴ると制裁関税第2弾の大統領令に即日サインする。すると、中国に進出している外資系企業が逃げ出す。我々の申し出を受け入れるか。決裂するか二つに一つ。中国は折れざるを得ない。そうでないと、25%の制裁関税を大幅に引き上げ習氏の息の根を止める。米国が台湾の主権を支持しているのも事実で香港のデモが追い風。中国としては、米国に妥協して北戴河会議(例年8月)を迎えるわけにいかない。尖閣や南シナ海で米中小競り合いも考えられる。小康を保ちながらガス抜きを迫られそうだ。日経平均先物によると、大証の引け2万1120円(-0.42%)に対し夜間取引1090円、シカゴ円建て1080円。ダウ先物2万5981ドル(-0.32%)と小甘い。逆に、VIX恐怖指数16.43(+3.07%)、ビットコイン867,926円(+0.72%)が締まっている。
12日の日経平均74円安。大引け2万1129円。TOPIX1554(-7)。東証一部の出来高10億5600万株、売買代金1兆9100億円。値上がり717(値下がり1329)。10年債-0.120%(-0.005)。米10年債2.120%(-0.021)。上海総合が2909(-0.56%)で引けた。マザーズ指数の引け901.97(+0.10%)。月末楽しみだ。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)など。月末にかけて初動の折り返しが見ものだ。(了凡)