証券ビュー

アンコール伊勢町

ブラック・スワン現象   NYダウより日経平均の方がマシ (2012.01.21)

なるほど、卯辰の潮目。買い戻しが一巡しても収まらない。20日は欧州銀の資本増強計画提出期限。この日ギリシャ債務交換合意もリミットで、週明け新月が気になるところ。おのずと波乱が予想される。18日IMFが欧州支援に1兆ドル規模の増資「検討」を流し、2010年末の追加増資合意後も払い込みを見送った米議会が難色。19日ムーディーズが3月末にかけて欧州銀と投資銀の格下げに踏み切る旨水を差した。ヘッジファンドは、日本の金融機関が売りも買いも同じ方向になびくことを知っている。日経の影響が大きいことも先刻承知。多種多様な金融商品と通貨でポートフォリオを組み、分散投資でリスクをヘッジしているという。大半ロボット・トレーディングによるものだ。日経は、外資が1月第2週まで3週連続日本株買い越し。第3週も買い越しというが、まともに受け取られていない。買い戻しとみられるためだ。日経平均は昨年12月7日の8729円を突破。戻り待ちの売りをこなすと、同10月31日の9152円が次の目安。事実、第3週でテクニカル指標が好転した。当面、2月1日イタリア債2兆5000億円と3月24日ギリシャ債1兆4000億円借り換えが焦点。ECBが臆面もなく支援しているが、どこまで面倒みるか目を離せない。何か材料が出ると予想が変わり、もはや戦後ないし20世紀型のシステムが使い物にならないためだ。ヘッジファンドに限らず、われわれも大きなリスクにさらされている。たとえば、現在日本の政治や官僚組織。過去20年で15人の首相が出没。16人目も小甘く片目の運転手になった。1989年の旧ソ連崩壊に似ているという。企業もそうで、デリバティブの破綻により資本主義の限界を超えた。未来は予想できても知ることができないという。日本の格言で2度あることは3度あるというマーフィーの法則。ブラック・スワン現象ともいわれ、誰しも一生に一度あるやなしや大事件が連続して起きる。国連の集計によると、2000年代の自然災害は90年代の倍にのぼるという。人災となると桁外れ。今年は世界中選挙でもつとしても、来年反動が予想され、先進国もPIIGS債のように借り換え債の発行が困難になる見通し。この儘いくと税収が落ち込み、年金や医療、介護など負担増に食われるためで、国債がリスク債券になる非常事態。見方にもよるが、1万2000ドルのNYダウより、20日8700円台を回復した日経平均の方がマシ。日銀がFRBやECBみたいに輪転機をフル稼働するようになると要注意。せっかく株が上がっても刷った分価値が下がる。中国の春節と節分を転機に次の幕が上がりそうだ。

日経平均は126円高。循環物色で嵩上げされ8766円の引け。出来高25億4200万株、売買代金1兆4000億円。週明け戻り売りをこなすと節分前後面白い。■■■(****)が20日跳ねたように、個別にも出番がやってくる。■■■■■(****)の3Q発表25日13時、■■■(****)31日15時の予定。20日紹介した■■■■(****)は復興関連のダークホース。地盤改良に特化しているのが特徴で空港、港湾中心に耐震、液状化対策に頭角。JQのため目立たないが、昨年3月理想買いで倍になり、今年現実買いでも化ける。2月10日3Q発表がきっかけになりそうだ。■■■■(****)は25日発表待ち。■■■■(****)は31日発表の予定。林原が乗り移り妙味大。2月から楽しみだ。(了凡)