前門の虎に後門の狼 中国と逆イールドを天敵に竜穴入り (2018.12.07)
大幅に続落。日経平均中陰線の引け。全面安になった。米国時間5日、NY休場を受けたもので、中国の通信機器最大手ファーウェイ(華為技術)副会長が米当局の要請によりカナダで逮捕され新たな火種。後場一段安となり、5日移動平均線2万2076円と25日線1974円のデッドクロスが視野。リバウンドが予想されるものの、25日線が下向きで戻り売りに分がある。米中会談による一時停止・追加関税90日猶予が振り出しに戻り、3日米逆イールド(長短金利逆転)をとらえた仕掛け売りの投機筋に追い風。行き過ぎて実体経済と乖離した分反動高が見込まれる。週末オペック総会の顚末に米雇用統計発表。来週11日英議会ブレグジット協定案採決を控え予断を許さない。7日新月で地震とテロの情報を入手し緊迫している。カナダ政府によると、ファーウェイの最高財務責任者を米国の要請を受けイラン制裁違反容疑で逮捕したという。同責任者は創業者の娘で米国がカナダに身柄引き渡しを求める模様。かねてマークしており、中国にとって日産のゴーン氏逮捕以上のショックという。年末年始乱高下がついて回りそうだ。依然、外資がアルゴ取引でヘッジをかけているといわれ、国内勢に馴染まない。今年1、2月に10、11月も「逆イールド」絡みで大幅安になったが、12月3日まで順イールドのまま。米2年債と5年債利回りが逆転したのに過ぎない。受け売りだが、これまで計5回。このうち、逆イールド3回。2、5年債の金利差がマイナスになって半年後に起きた。3回のうち、株価が大幅に下がったのは2000年ITバブルと08年リーマンショックの2回。リーマン当時逆イールドが長く、実際の暴落で長短金利が2%を大幅に上回り順イールドになっていたという。今回2、5年債が逆イールドになり、全体に波及する可能性もあるが、FRBが17~18日FOMCで0.25%利上げし打ち止めなら逆イールド後退。直近、FRBが中立金利(10月0.82%)を目安に、12月停止接近を示唆した。トランプ氏にとって中国が前門の虎なら、逆イールドも後門の狼。ともに天敵であり、虎口を逃れ竜穴に入る印象。逆イールドが中国以上に強敵といわれる所以だ。日本は適応あるのみ。第2次大戦で敗戦国になり、一部を除き去勢されただけに恵まれたポジション。油断しないことだ。年末年始、一つ間違うとちゃぶ台返し。たちまちわが身に降りかかる。スポットで送り出した■■■■(****)と■■■■(****)が健闘。■■■■■■(****)も善戦している。
6日の日経平均417円安。大引け2万1501円。TOPIX1610(-29)。東証一部の出来高15億1000万株、売買代金2兆7100億円。値上がり253(値下がり1828)。12月限が2万1450円(-1.97%)の引け。夜間取引1300円、シカゴ円建て1315円。NYダウ先物も2万4611ドルと続落。VIX恐怖指数が24.99(+52.01%)に跳ね上がった。10年債0.050%(-0.015)。米10年債2.890%(-0.021)。上海総合が2605(-1.68%)で引けた。マザーズ指数の引け980.92(-3.07%)。踏ん張りどころだ。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■■(****)など。11、18日まで目を離せない。(了凡)