証券ビュー

アンコール伊勢町

いずれ日銀も量的緩和 一度死ぬが息を吹き返す相場 (2012.01.06)

手詰まりから反落。見送られた。前日海外株高を受けて持ち上げた反動。発会後も納会の膠着状態が尾を引いている。5日に節分まで気を抜くなと述べた。日銀が5日発表した昨年12月のマネタリーベースが13.5にとどまる一方、イタリアの大手銀ウニクレディトが4日表明した株主割り当ての駆け込み増資。さらに、EUやIMF向けスペインの支援要請報道も気掛かり。いくところまでいかないと収まらない。ちなみに、先進国の政府債務。平時にもかかわらず記録的な残高。現在ざっと日本1000兆円、米国1140兆円、ユーロ17ヵ国計1100兆円という。日本の場合、終戦直後に戦時国債が紙切れとなり、当時の残高がGDP比倍で今と同じだけに落ち着かない。毎年単年度の財政赤字40兆円に震災の復興債30兆円。原発事故補償など膨らむばかり。返済が困難になってきた。来年も減りそうにない。一般・特別会計連結でやりくりしているが、今のような円高とデフレでは回らなくなるのも当然。ユーロが1~3月一息ついても、円やドルに対しヘッジファンドの先物売りが予想される。大手銀の不良債権は事実を公表すると債務超過。信用を失わない程度にとどめ、政府資金を勘案して小出しにするのがコツ。政府の対策費が決まらないと金融機関の不良債権も決まらないという。そういえば、02年出た小泉内閣による「骨太の方針」。2011年にプライマリー・バランス黒字転換を宣言しながら、2010年度30兆円の赤字。毎年幅が拡大した。政治家も官僚も責任を取らず、お上でいながらふざけている。この点PIIGSの財政再建も同じ。たとえば、日本と韓国が共通の通貨圏として韓国債が暴落した時、日本政府が助けるかどうか問うようなものという。リーマンショックから3年、欧米の政府と中央銀行は延べ5兆ドルの経済・金融対策を実施。IMFの査定にほぼ見合うもので、これら緊急措置により世界恐慌が避けられたといわれる。問題はこれから。というのも、EU当局は09、10年で公的資金を使い切り11年からアップアップ。米国も金融の量的緩和第3弾でネタ切れ。11月まで大統領選で資金繰りをつけても来年反動が考えられる。このため、日銀に出番がくるとみられ、5日述べたようにマネタリーベースを上げ、大幅な金融の量的緩和。デフレ解消、コア・インフレ率2~3%程度の信用拡大が見込まれる。要するに、ぎりぎりまでいって日本株急騰をもたらすわけだ。

日経平均は71円安。後場一段安となり8488円の引け。出来高12億5500万株、売買代金7100億円。国内に支援材料がないためだ。再三述べたように、2月にかけて円ドル74~71円が目安。円ユーロなら90円どころ。PIIGS債満期償還集中を肌で受け止める構え。ドイツが財政負担を拒否し、相場が暴落するやよし。あく抜けにつながりそうだ。円高とデフレの終盤に備える場面。いずれ日銀が量的緩和に踏み切る旨も述べた。市場に活気が戻ってくる。日本は何度死んでも生き返る。欧米のように、始めがあれば終わりがくるという直線的なしばりがない。あるのは無限の循環だけ。相場は一度死ぬが、たちまち息を吹き返す。どん底の■■■■■■■(****)、■■■(****)が出番待ち。■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)などそれなりに存在感がある。(了凡)