10日乗り切り漕ぎ出す 11月米中間選になって形勢逆転も (2018.08.10)
続落のあと下げ渋り。後場伸び悩んだ。円高一服、上海総合の戻りが主因。今週4~6月期決算発表が一巡し、盆休みを控えポジション調整もうかがえる。
米中報復関税の応酬に振り回され、日銀の中途半端な金融政策の一部修正に尾ひれがついた場面。8日NYダウ45ドル安にひきかえ、9日上海総合50ポイント高。敵対関係むき出しだ。短期決戦のはずが中長期化。7年後消耗戦の結果が出るとみられ、5月から11月までお試し期間。来年3月29日、英国が正式にEUを離脱すると本格化。1917年ロシア革命をきっかけに拡散したグローバリズムが100年余りで収束し、世界の国や地域がめいめい先祖帰り。米国をはじめ第一主義に戻るという仮説。11月までお試し期間を同6日米中間選投開票と考えてもいい。8月7日、オハイオ州下院補選で共和党が苦戦。2016年の大統領予備選、トランプ氏が大差でヒラリー氏を破った選挙区。上下両院で多数を占める共和党がピンチ。下院で多数党から陥落する声があがり、民主党の巻き返しを予想する向きが50%を超えたという。万一、上下院がねじれ現象となれば独壇場のトランプ氏に大ブレーキ。急進的な保護主義に待ったがかかる。景気や金利、為替など逆回転が見込まれ、行き過ぎを修正する揺り戻しが起きる。この流れが来年3月英国のEU離脱に影響を与え二転三転。指数採用銘柄をはじめ市場の混乱が予想される。3年前の8月、中国が人民元切り下げを発表し上海総合が急落したのに対し、今回似たような場面で資本流出が起きていないのが手掛かり。2015年当時10兆円超の規模が溢れ出したのに6、7月緩やかに増加した模様。前日述べた米中応酬でアリババの戦略責任者が「中国人の考え方や米国の2倍近いペースで拡大する経済の底堅さ」を自賛しているが、中国の固定資産投資を底が浅いと認めているだけに、11月になって形勢逆転も考えられる。4~6月期決算が好調でも7~9月期踊り場とみられ、10~12月期双方裏返しの公算もある。トランプ氏に一蓮托生といかないわけだ。このため、4~6月期一斉に売られた■■■■■(****)のようなバリュー銘柄が商いを伴って戻り始めた。8、9日小出しのIRに一服した■■■■■■■(****)も経過よし。1日半値戻しを上回り、3日駄目押しを入れて出直り。来年度厚労省ががんゲノム医療を保険適用する見込みで、■■■(****)の子会社が支援。外堀を固める。親会社の信用と時価総額約2兆円(OTS220億円)がこれまでにない後押しになる。
9日の日経平均45円安。大引け2万2598円。TOPIX1740(-4)。東証一部の出来高13億1000万株、売買代金2兆1800億円。値上がり849(値下がり1157)。9月限が2万2600円(-0.13%)の引け。夜間取引620円、シカゴ円建て600円。NYダウ先物2万5547ドルなど小動き。VIX恐怖指数が10.62に低下した。10年債0.110%(+0.005)。米10年債2.959%変わらず。上海総合が2794(+1.83%)で引けた。マザーズ指数の引け1028.40(+0.080%)。見守るところだ。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■(****)など。10日無事に乗り切り、11月に向けて漕ぎ出すところだ。(了凡)