バブルの芽を摘む株安 日米ともにファンダメンタルズ安定 (2018.02.15)
14日も続落。先物安による裁定解消売りが主因。後場1ドル106円台に入り、107円台に戻すと先物が買われ持ち直した。米主要3指数プラス圏を受け、14日米CPI(消費者物価指数)、15日同PPI(卸売同)発表が焦点。予想を上回ると円高、米10年債3%接近、日経平均2万円の攻防も考えられる。日本の昨年10~12月期GDPが年率0.5%増(市場予想0.9%増)にとどまり減速。潜在成長率1%を下回った。このため、13時20分に日経平均先物が2万930円をつけ一時200日移動平均線割れ。200日線を上回っているのがNYダウ、日経平均、香港ハンセン指数三つで、欧州や台湾、上海など軒並み割れており時間の問題。春節の15~21日中国休場、16~19日香港も追随し米国頼み。ピークに信用と裁定買い残が5兆円にのぼり、3月9日メジャーSQまでポジション調整。13日も空売り比率45.8%と高水準で下値警戒感が強い。米国ではVIX指数(恐怖)が24台まで下がり、機関投資家の現金比率4.7%(1月4.4%)といわれ、インフレと債券クラッシュに神経質。むしろ、米経済が10年債上昇による自動調節機能で安定し、息の長い景気拡大を期待できる。16日新月買いを仮説に28日FRB議長の議会証言、3月2日満月売りで検証する場面。関係分で好決算発表を手掛かりに■■■■(****)、■■■■(****)が大化けの気配。■■■■■(****)、■■■■■■(****)も4月の種子法廃止を前に出番待ち。調整一巡から出直る公算が大きい。現在、日銀による金融引き締めがない上、バブル崩壊もあり得ない状態。日米ともに地価の大幅な下落が念頭になく、株の下落も実体経済に響かない。双方ファンダメンタルズがいいだけに、米長期金利の自動調節機能がバブルの芽を摘んだといわれる。AIやロボット、IoT化により今後20年で米国の仕事が47%なくなるという試算が伝えられる一方、日本はバブル崩壊後30年近くかけて過剰だった設備、雇用、借金の問題を事実上解決。極端な労働者不足を少子高齢化に伴う再雇用(生涯現役)や省力化投資により克服。生産性向上、財政再建に向けて「黄金時代を迎える」という説も出始めた。株価急落でファンダメンタルズが安定し息の長い景気拡大が続く見通し。この世に終わりがくるような気がしても、底叩きの狼狽売りをしないようにという。
14日の日経平均90円安。大引け2万1154円。TOPIX1702(-14)。東証一部の出来高18億4200万株、売買代金3兆4400億円。値上がり432(値下がり1581)。3月限が2万1180円(+0.05%)の引け。夜間取引で250円をつけている。10年債利回り0.060%(-0.005%)。米10年債2.834%(+0.007%)、上海総合が3199(+0.45%)で引けた。マザーズ指数の引け1137.71(-1.97%)。駄目押しとみられる。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)など比較的多い。米国でVIX指数の不正操作が摘発された。(了凡)