受け入れた日柄整理 5強の暴走にブレーキ掛ける市場 (2017.11.29)
寄り後売られ、切り返したものの反落。引け戻した。北朝鮮の弾道ミサイル発射準備、中国株安一服、フィラデルフィア半導体指数急落など伝えられ一喜一憂。半導体関連が売りを浴びた割に底堅い。三菱マテリアル(5711)■■■■■■■■(****)に続き東レ(3402)■■■■■■■■(****)も子会社のデータ改ざんを発表し反落。一時1ドル110円台に振れた円高が111円台に戻した。半導体指数急落が需要サイクルによるもので、10~12月期下降場面に入ったといわれる一方、フィラデルフィア指数が年初来5割上昇。約4年のシリコンサイクルからスーパーサイクル説も根強い。ゴールドマンが2018年末のS&P2850説(27日2601)を流し、関連指標も軒並み1割増。低金利、低インフレを見込み来年も株高。半導体の需要増に対し行き過ぎた設備投資で供給過剰も予想される。IoT革命が進むと、労働力がAIやロボットに代替され労働者余剰、実質賃金低下が見込まれるだけにデフレ要因。来年よくても翌年以降がつかまる公算が大きい。2008年のリーマンショックが1929年のNYダウ大暴落と同レベルで語られ、10年後打つ手なしとすれば1937年の決定的な再暴落と瓜二つ。第2次大戦に直結するもので、連日のように北朝鮮から漂着する木造船が前触れ。外貨獲得手段といわれても腑に落ちない。現在がんじがらめに管理された米金利、原油価格にしても、安定が続くと反動も大きく、前日「逆イールドまで僅か」と述べたばかりだ。日本の場合、11月9日の転換点に日経平均が2万3000円をつけ半値戻し。その後、配当を含めトータルリターン・インデックスで実質3分の2戻したという。28年かかったが、残り3分の1に漕ぎつけた。IMFの購買力平価(1ドル100円)に引き直すと10%円安だが、11月に転換点を迎え胸突き八丁。朝鮮半島をはじめ欧米や中露、サウジ、ベネズエラ、ジンバブエ(旧ローデシア)など同様に踊り場。少くても調整10週とみられ、来年1月中旬を目安に日柄整理を受け入れた。IoT革命が10、20年後の需要を先取りし、米シリコンバレー5強が四半期レベルで莫大な収益を謳歌しているのが現状。誰も止められない。あらゆる業界が5強に呑み込まれ、世界中の現金が彼らの懐に吸い込まれていく印象。市場がブレーキを掛けないで誰が暴走を止めるか。そういえば、10月の日経平均16連騰。NT倍率(日経平均/TOPIX)が物語るように、外資の先物買いが主因。国内勢がはしゃいでいるわけではない。年末年始が鍵を握っている。
28日の日経平均9円安。大引け2万2486円。TOPIX1772(-4)。東証一部の出来高14億8200万株、売買代金2兆6100億円。値上がり736(値下がり1212)。12月限が2万2500円変わらず。夜間取引で530円をつけている。10年債利回り0.035%(+0.005%)。上海総合が3333(+0.34%)で引けた。マザーズ指数の引け1165.65(-0.63%)。決して悪くない。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)など。前回の大恐慌、第2次大戦が口減らしといわれ、わかるような気もする。(了凡)