証券ビュー

アンコール伊勢町

出口、勝者なしの消耗戦  ぎりぎり決まらず待ったの世界 (2011.12.21)

NYダウ100ドル安にひきかえ、日経平均堅調。韓国の指数も落ち着きを取り戻した。極端な薄商い。閑散に売りなし。つくられた危機だけに白け切っている。時間稼ぎの消耗戦。出口、勝者なし。1年後世界の指導者が出揃うまで賞味期限つき。19日、北朝鮮が一番乗りになった。17日午前8時半金総書記死去から51時間後に発表。場所不明、列車内で心筋梗塞という。まともに受け取れないが、体制と反体制派による権力闘争明らか。正恩氏(28)は3男で3代目にあたり、おのずと混乱必至。日本を挑発して「ならず者」を演じ、米国と取引して外貨をひねり出すのも限界。戦後66年、世界的にも代替わりに相当し、しかも3代目が共通項。2025年ガラガラポンと述べたが、北朝鮮を振り出しに世界の指導者も様変わり。十分考えられる。日本が民主党に肩入れして自民党を倒し、その民主党に失望したような事態が予想される。民主党の次に維新の会が名乗りをあげたが、モノになるかどうか今年、来年で決まる。指導者より民意。日本は民意が傑出しており、歴代バカ殿を立て取り巻きが切り盛りしてきた実績に手掛かり。白人至上、トップエリートの国がグローバリゼーションで行き詰まった。ギリシャは、事実上昨年5月にデフォルト。これまで1年半国債の買い手がなく、毎月償還に必要な資金をECBが出しユーロを渡しているだけ。ユーロ圏でタンス預金が急増しているという。来年1月集中するPIIGS債満期償還、同3、6月も規模が大きく、おそらくギリシャ支援打ち切りの見込み。EUの金融当局やECBは予想される混乱を見越し、逆算して緊張感をつくり出している。彼らとヘッジファンドは一味とみられ、発表前に情報がもれても不思議でない。北朝鮮のように発表が51時間後なら、予め売り買い戻すことができる。納会まであと1週だが、発会、節分にかけて慎重に臨みたい。最近わかったのは、欧州が福祉国家としてうまくいったのは米国の住宅バブルのおかげ。この点重要で不況が深刻化。北欧中心に高福祉・高負担の福祉国家がもつかどうか試練を迎える。もうひとつ。しばしば60年代の日本と今の中国の高度成長が比較されるが、日本のジニ係数が下がり格差が縮小しているのに対し、中国のジニ係数ははね上がり格差が拡大。戦後というより戦前の日本の発展に似ているという。中国は成長すればするほど格差が広がる。農村に膨大な人口を抱えているためだ。

日経平均は40円高。前後場通じて小動き。8336円で引けた。出来高11億6900万株、売買代金今年最低6700億円。実質クリスマス休暇入り。20日採り上げた■■■■■(****)と■■■■■■(****)、それに■■■■■■■(****)が堅調。期待をもてる経過になった。ところが、■■■■(****)をムーディーズが格下げ。大きなお世話だ。■■■■(****)と同感覚で突っ込み待ち。実体が大きく変わろうとしている。とにかく、株をはじめ為替、金利、金・原油先物も膠着状態。年明け欧州の資金繰りに引っ張られたまま。ぎりぎりまでいって決まらず待ったの世界。先取りすることも事実だが、彼らにはやってみないとわからないところがある。それは、EU全体のことをドイツとフランス中心にエリートがブリュッセルに集まって逐一決めているためだ。民衆は参加できず民主主義の赤字という。ドイツやフランスさえ反エリートの風が吹きまくっているそうだ。(了凡)