時間稼ぎの消耗戦続く 来年世界の指導者出揃うまで (2011.12.20)
週明け見送り。一部を除きじり安。平壌が正午の特別放送で金正日総書記の死去を伝え、後場一段安になった。外資の持ち高調整に見切り、処分売りが重なったもので、韓国総合指数一時4.9%急落を受けたもの。正恩氏(28)に後継者が決まっているし、来年交代が今年に繰り上がった分落ち着いている。有事のドル買いに赤味がさした程度。それでも年明け滝壺にはまりそうな雰囲気になっている。たとえば、■■■■■■(****)。11月22日の安値662円を更新し下値模索。全体も2番底どころでなくなった。16日ムーディーズ、S&P、フィッチが「ユーロ圏15ヵ国一斉格下げ」に言及し、返す刀でドル・ユーロに円高の重し。有事のドル買いも色褪せた。つくられた危機だけに世界がそちこち壊れていく印象。いつ底が抜けるか気が気でない。9日に日経平均7680円が次の目安と述べた。黄金分割によるもので、この水準まで振らないとリバウンドも半端とみられる。戦後デフレになったのは日本だけといわれたが、今後欧米や中国も逆回転の憂き目。上がり過ぎた資産価格が下がり過ぎるのも当然で、短期的に財政資金を大量投入してもその場しのぎ。どの国も借金まみれの現状から、この先景気が落ち込んでも対策に限度がある。米国の場合、NYダウが下がれば第3次金融緩和待ったなし。しかし、その次がないのも事実。だからといって、米国の消費者が再び借金で世界中からものを買うかどうか。今となれば、BRICSをはじめ新興国の成長が米国の住宅バブルのおかげだったことがはっきりした。問題は、来年世界の新しい指導者が出揃うまで。これまで大本営発表、理事会、首脳会議など時間稼ぎ。互いに存亡の危機を巡り消耗戦が続く。要するに、出口なしだ。日本の場合、20年デフレに対し企業が一貫して取り組んだのが海外投資。円高を吸収するもので、成功したのが一握り。海外に出てもデフレの解決にならない。出払った途端に円安で足をすくわれることが多い。EU並びにユーロ、誰かが損をかぶらないと話が前に進まない。メルコジはギリシャ支援打ち切りを念頭に動いている模様で、1、2月にも目鼻がつく見通し。これまで戦争といえば外から侵略だったが、最近では内乱、混乱によるもの。中国の経済発展は、これから始まる大混乱の前触れといわれている。
日経平均は105円安。後場寄り後韓国株が持ち直し下げ渋ったが、それでも大引け8296円と甘い。出来高14億3500万株、売買代金8100億円。せいぜい■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■■(****)が善戦している程度。見渡す限り軒並み安い。しかし、■■■■(****)、■■■(****)、 ■■■■■(****)の経過に見どころ。■■■(****)、■■■(****)に■■■■■■(****)、■■■■■■(****)も買い場探し。前週 ■■■■■(****)にアタリがきた。チタン酸リチウムの設備増強が手掛かりといわれ、リチウムイオン電池の絶縁材を手掛ける■■■■■■■■(****)の上場も支援材料という。■■■■■■(****)、■■■■(****)も有望とみられる。ポスト・グローバリーゼーションにつながるもので、混乱の中から次の芽が出かかったところ。化ける公算が大きい。欧米没落、中国転覆、日本復活が持論。歴史的転換期にさしかかった。(了凡)