理系より文系の時代 6~8月数値化できない正念場 (2017.06.09)
高寄り後反落。後場中頃から一段安。イベント待ちに見送られた。前FBI長官の議会証言に問題なく、3日振りNYダウ反発を受けたもの。早朝、米空母向け地対艦ミサイル数発を日本海に見舞った北朝鮮。設備投資増にかかわらず、原油をはじめ在庫圧縮が明らかになった1~3月期GDPの下方修正。後場、日銀の異次元緩和出口論を巡り長期金利が0.07%に上昇。引け1ドル109円台半ばの円高に振れた。バイオの一角が人気を集めた程度。日本時間9日朝投票が終わり、昼に大勢が判明する英国総選挙待ちだ。昨年も6月23日(木)投票で翌日昼ごろBrexitが伝えられ、日経平均1286円安。今回、そっくりなケースで日本市場が矢面に立ち前回の裏目が出そうだ。8日、再び先物の買い戻しと述べた通り。直近、英国が中道といわれるフランスのマクロン政権に後ろ髪を引かれる雰囲気と聞いた。9日、満月だけに売りに分がある。当日メジャーSQ、来週13~14日FOMCを控えているためだ。姑息だが、弱気、強気でもない半身の構え。市場の経済合理性を受け入れるもので、伸び切ったトランプ氏の政策が正念場を迎え乗り切る場面。ファンドの売り、投信の解約を踏まえ、FOMC後米利上げ見直し、FRB人事など折り返しに不可欠なポジション調整だ。6月2日、NHKが伝えた日銀の総資産初めて500兆円突破の報道。異次元緩和を唱え350兆円増加。国債や株(ETF)、不動産(リート)などマネーエコノミーの信用創造にとどまり、本来物価2%を後押しするリアルエコノミーに資金が回っていない。国債を大量に引き受け、株や不動産が上がろうと物価に何の関係もないわけだ。1%といわれる金持ちや大企業中心に国際金融資本の格差拡大策によるもの。昨年来、支配階級1%からアマゾン、グーグル、アップル、マイクロソフト、フェイスブックの5強が抜け出し、米国でNYタイムズが「アマゾンの奴隷」になっていると気づいた。アマゾン(設立1994年7月5日)の運勢を見ると、2014年から10年伸び盛り。17年努力の成果が現れ、一家一族の最後を司るという。同タイムズが、逃げられない「便利の罠」と結んでいる。人間がAIやロボットに負けないのは、決して数値化できない思考によるもの。理系より文系の時代といわれ、行き詰まった時閃(ひらめき)やオートファジー(自食作用)などブレイクスルーのエネルギー。デジタルはアナログの派生に過ぎない。6~8月、市場からたっぷり学ぶところだ。
8日の日経平均75円安。大引け1万9909円。TOPIX1590(-6)。東証一部の出来高19億8300万株、売買代金2兆5200億円。値上がり698(値下がり1198)。6月限が1万9970円(+0.10%)の引け。10年債利回り0.065%(+0.025%)、上海総合が3150(+0.32%)で引けた。マザーズ指数の引け1117.76(-0.48%)。粘りが感じられる。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■(****)など。ウォルマートが目を剥いてアマゾンと闘っている。(了凡)