死んだふりして英気養う 日本検討中のヘッジファンド (2011.11.22)
週明け弱含み。じり安の展開。干上がったままだ。的外れな取引時間延長に自虐的な声。証券には人がいないという。日銀買い入れETFの含み損400億円以上というが、批判しても始まらない。■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)が年初来安値を更新する場面。下値模索に違いないが、来年1~3月ないし4~6月にも反転。現在と逆の展開が予想される。21日述べたように、欧州債務危機はヘッジファンドによるイタリア、スペイン国債売りとフランス、ドイツの銀行株売りで峠。最後にドイツが腹をくくりデフォルト回避といわれる。3年前、リーマンショックで破綻に追い込まれたヘッジファンド。その後、米国の大規模な金融緩和により復活。2011年3月末に世界の運用資産残高が初めて2兆ドルを突破。08年6月末のピーク1.9兆ドルを抜いた。このため、ギリシアを手始めにアイルランド、ポルトガルを餌食にし、現在イタリアとスペインを攻撃中。CDSを購入し保証料を吊り上げ、国債先物を売り崩してしこたま儲ける手口が一般的という。欧州の次は米国といわれるが、23日に米国で財政赤字削減策の与野党協議が期限を迎え継続案件。ファニーメイとフレディマックの実質債務5.3兆ドルを勘案しても来年11月の大統領選挙後という。彼らは現職落選を念頭に共和党が上院でも勝利。同党の財政再建を評価しているためだ。そこで、次の標的といわれるのが日本。現在データを集め検討中という。隠れ借金、震災負担拡大、原発補償、訴訟費用など予想以上。年金、医療、介護など社会保障費の隠れ債務も膨大。事実、年金特別会計130兆円は、将来の給付に対し現在500兆円もの積み立て不足。医療費も65歳以上が3分の2を占め、国民健保のほか企業の健保も大半赤字。このままでは国内で国債を消化できず、5年以内に資金不足になるという。震災後4~5月貿易赤字になったが、影響が一巡したあと日本企業の工場海外移転が続き赤字転落も考えられる。2011年6月末で外資の国債保有67兆円(7.4%)と最高。09年末50兆円(6.1%)、10年末57兆円(6.5%)から徐々に増加。ヘッジファンドがCDSを購入し、保証料を吊り上げると厄介なことになる。欧州問題が一巡すると前兆が出るはずだ。
日経平均は26円安。膠着状態に拍車がかかり8348円の引け。9月26日の年初来安値8374円を下回った、円ドル76円台後半で高止まり。23日期限の米議会難航を見越したもの。一部食品や地銀など個別に高い。出来高12億7500億円、売買代金7500億円。■■■■■(****)を除き沈痛な場味。虫の息になっている。機能不全、ビジネスが成り立たないわけで外資が殺しにきた。ところが、現物は死んだふり。日経平均の底が抜けようと蘇る。ヘッジファンドがわずか3年で起死回生したように、日本の先物・現物も息を吹き返す。改めて■■■■■■(****)630円が目安。黄金分割によるもので依然見送り。■■■■■(****)は思わぬ安値。■■■■(****)、■■■(****)しかり。ヘッジファンドの持ち高調整に備えるところ。■■■■(****)、■■■■(****)も射程圏に入ってくる。人間の幸せは小欲知足という。足るを知る心を持ち、欲が引っ込むと分母が小さくなる。知足を小欲で割ると幸せが大きくなるわけだ。死んだふりして英気を養って戴きたい。(了凡)