8~9合目踊り場入り 米主要3指数高値更新後ほころび (2016.11.24)
福島沖M7.4の地震を受けて小反落。一進一退のあと円安に振れじり高になった。8~9合目といわれる。22日NYダウ、S&P、ナスダック米主要3指数そろって最高値を更新。
8月以来3ヵ月振り。OPEC減産合意報道を好感しダウ1万9000ドル突破。仮にそうでも、シェール増産が見込まれ長続きしない。就任早々「TPP離脱を通告する」とトランプ氏。「米国抜きでは意味がない」と安倍首相。最高値更新後ほころびが出た。福島の余震が東電の第2原発燃料冷却一時停止や沿岸部1万人避難の報道にクール。津波も仙台1.4m止まり。胸をなで下ろした。しかし、9日を境に10日から1本調子で上昇したトランプ政権助走相場に注意信号。逆リーマンショックともいわれ、出来高、売買代金を見ると峠を越した。24日から踊り場とみられる。22日伝えられたのがトランプ氏暗殺説、第2のプラザ合意、新ドル発行による双子の赤字解消説など物騒な材料。よりによって、1980年代のレーガン政権を連想するものだ。当時、プラザ合意をバブルで乗り切った日本に有効な材料がない。30年のタイムラグが潜在成長率の低下をもたらし税収が伸びないためだ。「労働力の伸び鈍化やイノベーションの枯渇により分配可能な果実が失われている」という。トランプ氏の大規模な減税やインフラ投資、規制緩和などせいぜい1年か2年の効果。アベノミクスと似たり寄ったりだ。金融につぐ財政の緩和を税収の前借りとすれば、人口減と年金原資との兼ね合いからも限界がある。予想される人民元の切り下げも懸念材料。円高に跳ね返るためで、持ち直した相場や景気に水を差す。さらに、12月テーパリング(資産買い入れ縮小)が濃厚といわれるECBの量的緩和延長。4日イタリア国民投票、13~14日FOMCの米利上げに痛し痒し。日経平均をなぞると、中間反騰1万8425円、倍返し1万8640円が妥当と考えられる。英国のEU離脱、ヒラリー落選が象徴的。英米が金融でも首が回らず保護主義に向きを変えた。ビルダバーグ250年の転機。20日付英サンデー・タイムズが伝えたように、来年6、7月エリザベス女王トランプ氏招待の記事も印象的。日本はTPPひとつ諦めないこと。北方領土返還もそうで、金融によらず「ものづくり」で国の繁栄を支え米国依存から徐々に脱却。アジア・太平洋の関係を再構築。平和に徹する旨21日述べた通りだ。
22日の日経平均56円高。大引け1万8162円。TOPIX1447(+4)。東証一部の出来高19億6000万株、売買代金2兆1700億円。12月限が1万8190円(+0.49%)の引け。10年債利回り0.030%(+0.005%)。上海総合が3248(+0.94%)で引けた。マザーズ指数の引け929.41(+0.55%)。951が目安に変わりない。値上がり率ランキングによると、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)など関係分。全体を見る上で■■■■(****)、プーチン来日を控え■■■■■(****)から目を離せない。■■■■■(****)と■■■■■■(****)にも手が入っている。 (了凡)