緩和強化が引き締めに 市場が経済合理性に基き修正迫る (2016.09.27)
週明け続落。後場もみ合いとなり引け一段安。夜間取引で先物が売られている。午後2時半過ぎ、関西4経済団体との懇談会で日銀総裁の講演が伝えられ、マイナス金利深掘りと長期金利操作目標の引き下げが今後の緩和手段という。無理もない。緩和強化を唱えながら金融引き締めと受け取れるためで、メガバンクをはじめ金融株がそろって安い。1ドル100円台の円高に振れ輸出関連も軒並み安。8月から日経平均ETF買いの反動にも見舞われ引け味が悪い。TOPIX型ETFに軸足を移すという。26日、臨時国会の冒頭で所信を表明した首相演説も8月の閣議決定を前に織り込み済み。今さら28兆円の経済対策で内需を下支え、アベノミクスを一層加速しデフレから脱出速度を最大限引き上げ、政策総動員や未来を連発しても空回り。同日、米大統領選を巡るTV討論でヒラリー候補の健康問題が焦点となり模様眺め気分に押し切られた。26日述べたように、政府や日銀も正解を知らないことが国民にばれている。日銀の場合、金融政策の枠組み変更が海外で円高要因として広がっているのを見て見ぬ振り。近代経済学を持て余し、逆方向に舵を切った印象を受けた。こうなると、債券、株、為替など市場メカニズムが黙っていない。TOPIXの中小型やJQ平均、マザーズなど割安なものを除き指数離れ。23日から10月の波乱を先取りする動きに入っている。2番底が予想される原油も懸念材料。価格上昇がシェール増産につながるためで、1バレル40ドル割れなしに収まらない。ベネズエラの苦境が続いているのもわかる。ものみな現状維持が消去法の解。それを市場が経済合理性に基き修正を迫るわけで正念場が近い。その点、食品や医薬品、サプリメントなどディフェンシブ関連が確り。ロングランの■■■■(****)が1200円目前になった。1989年の上場来高値1550円が目安。黄金分割で計算すると1343円が節目になる。■■■(****)は261円引け。期日向かいに水準を切り上げている。材料豊富で波乱に強い。■■■■■(****)が92円引け。サハリンでLNG生産基地増設が伝えられ、12月プーチン来日も支援材料。コベルコのパイプラインが使われると聞いている。21日、東洋経済オンラインで中原圭介の述べた見解が妥当。日銀の「総括検証」は何の意味も持たず、市場の氾濫により行き詰まるというもの。米国と日本を一緒くたに束ね、実験しているのに過ぎない。日銀の緩和強化に対し、事実上引き締めが市場の解だ。
26日の日経平均209円安。大引け1万6544円。TOPIX1335(-13)。東証一部の出来高15億2600万株、売買代金1兆6900億円。12月限が1万6400円(-1.02%)の引け。10年債利回り-0.060%(-0.005%)。上海総合が2980(-1.76%)で引けた。マザーズ指数の引け939.73(-0.54%)。反転の脈が伝わってくる。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)程度。東証一部の値上がり527(値下がり1326)に過ぎない。日経がマネー底流潮流で「金融の夏から政治の秋へ」と風を切った。直接関係ないが、■■■■(****)よし。有料道路経営で次世代に一歩踏み込んだ。7月からしばしば紹介している。(了凡)