過剰反応の修正場面 ヘッジファンドのポジション裏目に (2016.06.28)
週明け反発。日経平均一時371円高。内需関連中心に切り返した。暴落した前週末の反動と政策協調を先取りするもので、マザーズ指数、JQ平均も反発。後場寄りあと先物に買い戻しが入り引けも確りだ。寄り付き外資系320万株買い越し(売り840万株・買い1160万株)が伏線。24日、英国EU離脱を巡る過剰反応の修正とみられる。離脱派の党首が過大だったEU分担金のうそを認め、再投票を求める請願署名が急増したほか、26日スペインの総選挙で国民党が左派連合を破り第1党を確保。英国をはじめEU分裂にブレーキがかかった。政府・日銀が緊急会合を開きドル・円潤沢供給、今秋にも大型補正が伝えられたのと軌を一にするもの。前週末日経平均が7.9%急落したのに対し、英国FT指数3.2%、米国S&Pも3.6%下落にとどまり、投票結果が最初に流れた日本で外資系が荒稼ぎ。2匹目の泥鰌が今秋米国の「トランプ大統領」といわれる。しかし、直近支持率が39%(前回46%)に落ち、ヒラリー候補51%(同44%)に逆転を許した模様。よって、7月以降踊り場で大もみ。値幅一巡から日柄整理が尾を引きそうだ。ヘッジファンドの売りポジションも裏目に出た公算が大きい。27日値上がりした業種が医薬品と陸運を筆頭に食品、通信、電気、ガスなどディフェンシブ関連。為替や海外要因に左右されず割安なものが値を飛ばした。24日述べたように、為替がこれだけ動くのは世界中ゼロ金利が主因。マイナス金利でも調整できず、為替がひたすら安定剤になった。同日NY金先物が時間外で1362.6ドル(+7.8%)に急騰したものの、米利上げ困難の見方が広がりドル安と相殺。27日、■■■■■■(****)が年初来安値992円をつけた。昨年6月1日2040円を戻り高値に半値以下の水準。夏場以降、本格的に買い下がる構えだ。一方、■■■(****)は242円高値引け。出来高153万株。漸く反転のきっかけをつかんだ。220円台を底に予想外の戻りが見込まれる。マザーズ指数先物上場を7月19日に控えているためだ。引く手あまたのパイプラインが決め手。種玉が相場の構成要件になる。受け売りだが、英国はルビコン川を渡った。前回(1975年)EU残留を問う国民投票があり67対33%で残留を決めたが、今回51.9%対48.1%(投票率72.2%)で離脱が決まり、再投票を求める請願署名急増。法的拘束力がないだけに国内の対立が長期化しそうだ。持久ならぬ消耗戦に追い込まれ体力勝負。どんな形であれ、もちこたえるのが先決。われわれも同次元に置かれた。
27日の日経平均375円高。大引け1万5309円。TOPIX1225(+21)。東証一部の出来高22億8200万株、売買代金2兆3000億円。9月限が1万5330円(+2.54%)の引け。10年債利回り-0.195%(+0.005%)。上海総合が2895(+1.45%)で引けた。マザーズ指数の引け932.42(+4.69%)。目先、半値戻し1008が目安。前週末「大英帝国、EU崩壊」まで売り叩いただけに7月意外な戻り。理外の理が見込まれる。値上がり率ランキングによると、■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)など関係分。歴史のビッグデータが相場にどんな結末をもたらすか。知識の限界が思考、行動、結果の限界といわれる。(了凡)