証券ビュー

アンコール伊勢町

プレーヤー挙げて消耗戦  半端な介入に米国株の先物安 (2011.11.01)

31日シドニー発、円ドル75円32銭で始まった週明け。タイの洪水バンコク中心部に南下も伝えられ売り先行。前場中頃まで見送られた。しかし、10時25分頃に政府が円売り介入。セットといわれる27日の日銀追加緩和5兆円を受けたもので、一転79円台半ばに3円以上円安。表に出ない即死者続出という。財務相は納得いくまで続行表明したが、単独だけに一時しのぎ。買い戻し一巡後元の木阿弥。市場も時間稼ぎになってきた。決着にこだわり勝負に出るのでなく、相手が音を上げるのを待てばいい。欧米の場合、日本ほど資金繰りに余裕がなく年末・年始の逼迫も予想以上。以降もっときつい。このため、経済の力学よろしく体力勝負になっている。当面11月3、4日カンヌG20と4日発表される米雇用統計が新たな手がかり。1、2日のFOMCも米金融緩和のシグナル。気味につられ迂闊に出られないところだ。そういえば、東京の不動産市場。出物を目玉に国内外の資金流入。リートも締まり始めた。昨年品川中心だったが、周辺に広がったという。5年ぶりNYに出向いた友人が次は東京の時代と重ねていった。NYはクルマ社会の遺物。ヒト、モノ、カネ、情報もピークアウト。入ったら最後身動きとれない。しかし、東京はエネルギー効率最高。連日100万人単位の通勤客をこなす。鉄道と自動車が共存し背後に製造業中心の健全なインフラ。どんなに海外からヒト、モノ、カネが入ってもさばける。来年楽しみという。一方、サンフランシスコからやってきた遠来の友人。米国西海岸はオークランドが抗議デモの拠点。規模が拡大している。1%の米国人が90%以上の富を独占したことによるもの。オバマのせいでなく前大統領以前の問題。シスコは比較的穏やかで混乱していないという。時間稼ぎ、膠着状態を巡る米欧や中国、日本の首脳に対し、市場でも際限ない消耗戦。8月の米国債格下げから本格化。黄金分割で来年2月が節目と再三述べた。円ドル74~71円が目安。国であれ、ファンドであれプレーヤー挙げて総当たり、総力戦になってきた。30日新潟県津南町議選でトップ当選した女子東大院生(25)が印象的。新しい時代に入った証拠。なでしこジャパンの流れである。市場は周遅れ■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■(****)の戻り。■■■■■(****)、■■■(****)が底割れ。年明け在庫処分が出そうな雲行きだ。東証は■■■■■(****)を注意銘柄にしたが、首相が英フィナンシャル・タイムズに「日本の評価をおとしめる」旨を表明。財務相の納得介入と似たところがある。

日経平均は62円安。後場往って来いとなり8988円の安値引け。出来高17億7900万株、売買代金1兆1700億円。半端な介入に疑問の声が相次ぎ、米国株の先物安に引っ張られた。28日に2Q連結累計を下方修正した■■■(****)が13万5400円の高値引け。事業進展に遅滞ないためで出番待ち。■■■■(****)264円の高値引け。ともに大材料含み。癌関連、抗体医薬、提携など奥行きがある。個別に■■■■(****)612円、■■■■(****)624円にも一目置くところ。■■■■(****)は底値圏。10月5日119円を安値に反転途上。タイ洪水(7工場のうち1)を織り込みあく抜けとみられる。中期倍返し360円が目安。大手高炉にない独立独歩の経営に魅力がある。円高、タイ洪水も終盤入り。2番底を持ち越しているだけに、消耗戦が前途を左右しそうだ。(了凡)