6月にかけて中間反騰 マザーズ指数青天井が副産物 (2016.05.11)
まちまちで始まり一段高。後場全面高になった。日経平均一時371円高。短期筋の買い戻しとみられ、連日伝えられる麻生財務相の円高牽制発言が手掛かり。5月3日一時1ドル105.55円を高値に108円台後半の円安を好感。
4月の中国PPI(生産者物価指数)改善も支援材料という。しかし、薄商いで物足りず。上海総合の戻りも小幅。むしろ、4日振りに反落したマザーズ指数1196.60(-1.39%)に見どころ。円安が財務相の口先介入と前日述べた中国の粗鋼生産過去最高(4月)によるなら軽い。10日、ICIJ(国際調査報道ジャーリスト連合)がパナマ文書を公開した。過去40年分の金融取引が世界約21万社のペーパーカンパニーを通じて明らかにされ中国突出。米国や日本が例外といえず、市場も影響を受ける見込み。2008年のリーマンショック以来、米国の量的緩和・ゼロ金利政策と14年から欧州のマイナス金利、日本の異次元緩和を通じて世界のGDP(15年73兆ドル)の4倍以上の資金が供給されたという。のび切った債券と株のほか、オフショアの課税逃れにメスが入り5月一服。26~27日伊勢志摩サミットが終わり、6月14~15日FOMCと23日英国のEU残留・離脱を巡る国民投票に向けて今年のヤマ場。7~9月反動安と述べた。5~6月政策協調に期待が高まるとみられ、売り方の買い戻しが予想されるためだ。4月11日述べた2番底から日経平均の半値戻し1万7367円を示現。中間反騰1万8425円が上値の目安に変わりない。理外の理を加味したもので、9年3ヵ月振りマザーズ指数青天井が副産物。7月に同指数先物が上場される運びで渡りに船。それもこれも、昨年11月から黒字が定着した貿易収支の改善によるもの。東日本大震災で石油ショック以来31年振り赤字を計上。約5年で黒字になり、来年後半から原油安の恩恵をフルに受ける。中間反騰とマザーズ指数先物上場がめどだ。今秋、住友鉱山(5713)で来年を占うところ。世界各地のゴールドラッシュが伝えられ、NY金先物と米ドルの指南に打ってつけ。申酉(さるとり)騒ぐといわれるが、今年無口だけに来年の光明を先取りする見通し。日銀の場合、4月28日見送った追加緩和を6月15日やるとすれば、限界にまた一歩近づいたといわれる。マイナス金利を発表し銀行株が急落。追い討ちになりかねない。禁じ手だけに動いても動かなくても駄目。FRBやECBにもいえる。手詰まりのあげく、後半シリア停戦合意やロシアの北方領土返還、朝鮮半島南北統一など考えられる。
10日の日経平均349円高。大引け1万6565円。TOPIX1334(+28)。東証一部の出来高23億7200万株、売買代金2兆4200億円。6月限が60円高で寄り360円高1万6580円引け。10年債利回り-0.095%(+0.015%)。上海総合が2832(+0.02%)まで戻した。値上がり率ランキングによると、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■(****)など関係分。■■■■■(****)、■■■(****)よし。米国の主要企業が3年以上にわたり研究開発や設備投資よりM&A、自社株買いにシフト。昨年12月から金融引き締めに入り割高。踊り相場を迎えたという。この日、名古屋商工会議所の金融・証券部会で三菱重工の小牧南工場を見学。構内のMRJに迫った。ゼロ戦やYS-11にひきかえ、いかにもスマート。平和ボケしている。 (了凡)