5月に再び高値挑戦 中立状態が見込まれ幕間つなぎ (2016.05.02)
とんだ前週末。日経平均一時638円安。逆サプライズになった。4月28日正午過ぎ「現状維持」を発表した日銀によるもので、前場追加緩和を先取りした矢先、わずか5分で日経平均先物が高値から900円超急落。同様に1ドル111円台から2円45銭円高、さらに106円台。理外の理におまけがついた。それでも、日経平均が25日移動平均線(27日1万6638円)より上。直前まで買われた証券、銀行が足を引っ張ったのに過ぎない。3、4月連続陽線を引いた。反落したマザーズも前日比2.66%安。日経平均の3.61%安よりマシ。ともに5月再び高値挑戦の構え。26~27日伊勢志摩サミットが鍵を握っている。議長国としてG20の協調をリード。財政出動が見込まれるためだ。28日の追加緩和に財界の反対も強く、マイナス金利を強行して裏目が出た1月の反省もある。4月下旬のECB理事会で追加緩和なし。FRB再利上げなし。日銀も現状維持で足並みが揃った。すべてゼロ回答。FRBの場合、雇用や景気長期停滞説より二つの債務が足かせという。一つがシェール企業の発行した「ジャンク債」2000億ドルと銀行借り入れ。原油100ドル当時の負債で、4月26日クルーグマン教授(63)がNYタイムズでサブプライムに匹敵すると発表。原油価格の回復と金融緩和の継続が不可欠になった。原油の場合、日量200万バレル余剰。直近2ヵ月あらゆる手段で持ち上げたという。もう一つが同25日フィナンシャルタイムズの伝えた中国の債務危機。3月末 の総債務がGDPの237%(07年末148%)に達し、足もと5%台の成長に対し債務15%増。世界の中央銀行BIS(国際決済銀行)によると、米国249%、ユーロ圏270%、日本249%と並ぶ水準。この先リーマンショック再来、日本型の失われた20年になるか瀬戸際。米国内でネオコンとCFR(外交問題評議会)の対立が続いており、双方の利害調整から再利上げに待ったがかかった。同28日FOMCの声明を見てもどっちつかず。幾分楽観的で害のない内容といわれる。このため、5~6月中立の状態が見込まれ、売り込まれた銘柄の買い戻しやディフェンシブ関連が幕間つなぎ。5月12日の癌免疫外科研究会を口火に6月10日癌局所研究会、同16日乳癌学会などバイオの人気再燃。マザーズ指数の高値更新が見ものだ。アンジェス(4563)や■■■■■■■(****)にひきかえ、大幅に出遅れた■■■(****)の水準訂正なしに収まらない。米国でがんの免疫療法が脚光を浴び、日本で火がつくのも時間の問題。5~6月を踏まえブームも考えられる。■■■■■■(****)と■■■■■■■(****)の反転も本格化。2000年早々、ゲノム解読がカウントダウンに入った当時を思い出した。
4月28日の日経平均624円安。大引け1万6666円。TOPIX1340(-43)。東証一部の出来高31億5900万株、売買代金3兆1800億円。6月限が190円高で寄り770円安の1万6500円引け。10年債利回り-0.085%(-0.015%)。上海総合が2954(-0.27%)で引けた。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■(****)、■■■■■■■■■(****)程度。やがて記憶されるに違いない■■■■■■(****)が好決算を発表。構造改革によるもので続伸の見通し。■■■■(****)も健闘。国内外で脱皮。今後、相当リターンが見込まれる。■■■■■■(****)買い下がり。NY金先物続伸。中国の企業が国内外の金鉱山を爆買い。産金業界のM&Aが吹き荒れている。(了凡)