異彩放つマザーズ指数 原油安や中国リスクより怖い米国 (2016.05.09)
飛び石の6日、反発で始まり続落。日経平均一時158円安。引け買い戻しが入った。米雇用統計、円高、リスクオフ警戒から主力が見送られ、東証2部、JQ,マザーズなど中小型デイフェンシブ関連に人気集中。
前場中頃に出直り、高値圏で引けたマザーズ指数1180.38(+4.23%)が異彩を放っている。同指数先物が7月に上場される見込み。先駆した■■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)がリード。5~6月学会シーズンも新たな手掛かり。3日、米製薬大手のファイザーが1~3月期決算を発表。M&A撤退にかかわらず、がん治療薬やワクチンなど新薬が好調で予想以上。乳がんの新薬「イブランス」も高い伸びという。■■■(****)が出番待ち。2日、開発パイプラインをアピール。★★★167、★★★964等を目玉に、■■■■■(****)へ導出済み、開発支援の★-588410が第Ⅲ相入りで有望な経過。低分子、ペプチドワクチン、抗体挙げてポストゲノム。免疫療法の確立に心血を注いでいる。GW明け409円カイも時間の問題だ。6日、OTS102で煮え湯を飲まされた■■■■■■(****)が反発。パイプラインの一角で粘りを見せた。5~6月予想される中間反騰が今年のヤマ場。米国の大統領予備選の世論調査でトランプ支持の47%がヒラリー阻止、ヒラリー支持の46%がトランプ阻止といわれ、どちらが当選しても前途多難。党大会でドンデン返し、パナマ文書の影響も考えられる。米国の場合、日経のコラムに出ていた中前忠(なかまえ・ただし=1938年生まれ)の「米国経済は万全か」(2016年1月19日付夕刊十字路)が図星。原油安や中国リスクより怖いといわれる。再び引用すると、実体経済の低迷に金融緩和が行われ資産バブルが起きる。中国が設備投資の過剰、米国は典型的な株式バブル。2009年から15年まで米国家計の可処分所得2.6兆ドル増加に比べ、同純資産が55兆ドルから85兆ドルに30兆ドル増加した。株高によるもので、社債発行に伴う自社株取得が主因。EPSが水膨れして実力以上の株価となり、金融引き締めが始まるとベクトル逆回転。家計部門の純資産と可処分所得の比率が651%(15年3月)に達し、1999年IT、2007年住宅バブルのピークを上回る。中国のバブル崩壊に目を奪われている中、世界経済最後の砦とされる米国で、これだけ大きなリスクがあることを見逃してはならない。その点、今や絶滅といわれるマルクス経済学が場面によってなお有効という。現在起きているのは大規模な「過剰生産恐慌」の第一ラウンド。解決には信用パニック、経済規模の縮小が不可欠。そのあと長期不況が続く。確かにそうで、7~9月の反動がきっかけになりそうだ。
6日の日経平均40円安。大引け1万6106円。TOPIX1298(-1)。東証一部の出来高21億4000万株、売買代金2兆2300億円。6月限が70円高で寄り130円安の1万6010円引け。10年債利回り-0.120%(-0.005%)。上海総合が2913(-2.82%)で引けた。値上がり率ランキングによると、下位に■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)が見える程度。■■■(****)と■■■■■(****)が比較的確り。■■■■■■(****)買い下がり。GW明けの延長上ではアベノミクスも行き詰まる。(了凡)