証券ビュー

アンコール伊勢町

もんだ挙げ句に下放れ  伸るか反るか答え出す市場 (2011.10.20)

踊り場、乱高下に翻弄される場面。市場が腰を振るたび値幅、出来高、売買代金が減少する消耗戦。7~9月のはずが10月以降に持ち越した。オリンパス(7733)のお家騒動も足を引っ張っている。もんだ挙げ句、下放れる例が多いだけに気がかり。あく抜けなしに収まらない。ムーディーズが18日スペイン国債を2段階格下げし、3ヵ月後フランス国債も最上級から格下げを示唆したが、23日のEU首脳会議をきっかけにデクシアをはじめ第2、第3の解体・公的管理が出るのも時間の問題。今月小出しでも来年2月にかけて丸出し。否応なく彼らの大本営発表、時間稼ぎにつき合っているわけだ。このため、日経平均は欧米に鞘寄せし、アジアの反応を確かめ修正する毎日。むしろ、引け後夜間取引を追跡する向きが多いという。10月も下旬とあって米国が今週、国内は来週から四半期発表本格化。予想を下回ったアップルが反落したように、企業業績は7~9月頭打ちの印象。欧米信用不安再燃から8~9月下振れした市場が先取りしている。25日■■■■■(****)、27日■■■(****)、31日■■(****)、11月8日■■■(****)が発表予定。すでに織り込み済み。3、4Qと来期見通しが焦点になる。復興特需は日本だけで海外勢も首ったけという。地合い好転が待たれる。ところで、11日からとりあげた2025年のXデ―。これまでにない当たりがきている。維新、敗戦と共通するのが地震の発生。幕末も安政大地震が追い討ちをかけた。ペリー再来航の1854年1月、日米和親条約が結ばれたが、同11月遠州灘から御前崎にかけてM8.4の地震が発生。2回目紀伊半島沖M8.4、3回目江戸でもM6.9の規模という。三つ起きたわけで万単位の犠牲者を出した。恐怖の連続だったという。問題はこれに先立つ幕府の財政。高橋亀吉の日本近代経済形成史によると、1832~42年の11年間に歳入1588万両に対し歳出2184万両。不足596万両を数え3割歳入欠陥になっている。以来20年以上小判改鋳により1両を2、3両にして天保、弘化、嘉永まで引っ張った。しかし、ペリー来航から海防費が急増し、外国と戦った長州と薩摩藩の賠償金も幕府が支払った。にもまして、当時の為替が致命的。江戸は金、関西が銀本位で交換比率が金1に対し銀6だったため、海外の金1に対し銀15の相場にやられっ放し。欧米列強は銀を持ち込み金に交換して莫大な利益を得た。現在の円高とよく似ている。いずれにしても、2025年のXデ―当確。卯辰巳の2011、12、13年がリハーサル。敵は本能寺といえなくもない。

日経平均は30円高。後場一段と見送られ8772円の引け。出来高12億9800万株、売買代金8900億円。これだけ細ると相場にならない。インデックス商いも限界にきている。そこで、冬商戦に備え■■■(****)1399円、■■■■(****)2070円、■■■■(****)6000円。高効率モーター・脱レアアースから■■■■(****)473円、■■■■(****)919円、■■■■(****)6070円も検討対象。20日上場されるシンバイオ製薬(4582)の評価が気になるところだ。23日までモラトリアムと述べたが、11月3日カンヌG20までに市場が答えを出すはず。乱高下のてん末が注目される。伸るか反るか急所になりそうだ。幕末は通貨の交換比率、昭和は金解禁、そして、現在米国債につかまった日本。外国に踊らされ、富が流失するのは歴史上厳然とした過ちという。(了凡)