予想される三空買い 日本のファンダメンタルズ好転 (2015.12.11)
10日も欧米株安、円高に振れ続落。日経平均が231円窓をあけて下放れ二空。三空目前である。11日メジャーSQを控え、円安株高のポジション解消活発。3日ドラギショック、4日OPEC総会物別れを通じて追加緩和の限界、原油安の流れが定着した。9日述べた「円高株高」の潮目。2015年上半期1兆3086億円の貿易赤字が10月に1115億円黒字転換した。9月末45ドルだったNY原油先物が9日37ドル。11月末123円のNY円先物が同121円台に反発。ファンダメンタルズの好転によるものだ。経常黒字も今年9月まで累計13兆1000億円(昨年2兆6000億円)。通年16兆7000憶円、来年18兆5000億円の試算もある。ゆえに、予想される三空買い。追って急反発が見込まれる。米国の「シェール革命」によるもので、原油と天然ガスが供給過剰。米国では天然ガスが欧州の3分の1、日本の5分の1といわれ激安。現在、世界の原油埋蔵量11%増、天然ガスも150年以上あり、人類は2010年代エネルギーを持て余すという。ゴールドマンが日本株に強気だ。原油をはじめ資源安の跳ね返りが大きいためで、米利上げにより円高に振れ、ガソリンや軽油・重油に電力、ガス料金値下げも見込まれ経常黒字拡大。株主還元過去最高、法人実効税率29.97%に低下。女性就職率も65%(米国63%)に上昇。来年以降、インバウンド、マイナンバー導入、TPPの進展など期待できるという。消費関連、ヘルスケア・再生医療、M&A、ウーマノミクス(女性活躍)など新たなテーマ。差し引きすると、消費増税や軽減税率の財源1兆円も吸収できる見通し。市場は、イラン制裁解除・50万バーレル増産まで織り込み反転待ち。2014年6月高値WTI105.24ドルから下値を探ると黄金分割で32ドル。18ドルも考えられる。要するに、シェール革命で米国の中東政策が一変した。今後米国の原油やシェールガス輸出が増加するとOPEC、非OPECもお手上げ。これまで一番割を食っていた日本が復活するわけだ。米利上げに伴うちゃぶ台返しが一巡すると日経平均二段上げ。ゴールドマンによると、TOPIX1800、日経平均2万2700万円が目安。今年6月26日に述べたTOPIX1800、日経平均2万2000円に近い。これなら合点できる。来週FOMC声明で売られても対応できる。リーマンショックを受けた米国が08年12月ゼロ金利に移行し7年。来週利上げを巡りバーナンキ前FRB議長、トルシェ前ECB総裁、英国ブラウン前首相ら見方が割れているという。
10日の日経平均254円安。大引け1万9046円。TOPIX1540(-15)。東証一部の出来高18億6500万株、売買代金2兆1900億円。12月限が240円安で寄り280円安の1万9020円引け。10年債利回り0.305%変わらず。上海総合3455(-0.49%)の引け。値上がり率ランキングによると、■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■(****)、医学生物(4557・JQ)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)など関係分。■■■■■(****)が安い。427円で引けた。商いを伴っており明らかに材料含みだ。■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)など強気。来週が肝腎である。(了凡)