逆張りで対応できる 来年金利上昇が見込まれ上値重い (2015.11.11)
売り一巡から下げ渋り。引け持ち直した。前日大幅安のNYや円の買い戻しに逆行し先物、コールも高い。米国で12月利上げの観測が息を吹き返し、ドル高が円安に跳ね返る外部要因によるもの。
14時発表された10月の景気ウォッチャー調査で、DIが3ヵ月振り48.2(0.7%増)に改善しセンチメントが好転した。しかし、3ヵ月連続50を下回り2~3ヵ月先49.1。9日明らかになる7~9月期GDPもマイナス成長といわれ上値が重い。日経平均が目安の半値戻し1万8923円を抜き、次に黄金分割による2万0130円。直近、米国の10年債利回りが9月のピーク2.3%を上回り、来年金利上昇が見込まれるという。5日述べたように、若林栄四説によると、来年7~9月1ドル93円が黄金分割の収束値。日本の金利も上昇しそうで注意が必要だ。そのせいか、郵政グループ3社の上場が成功しても人気が横に広がらない。今週、7~9月期決算発表と11日午前MRJ初飛行が手掛かり。来週、18~19日の日銀政策決定会合に19日発表される10月の貿易収支もインパクトがない。このため、半身に構え逆張り。12月から予想されるヘアピンカーブに備えた。円高株安を見越したもので、これまでの流れが逆回転。絶対価値があり、相対的にも割安なバリューが運用の糧になりそうだ。受け売りだが、2013年ノーベル経済学賞のロバート・シラー博士(69)が唱えるP/Eレシオ25倍越え。これまで135年で僅か3回という。予想PER(1年)でなく10年の移動平均で算出する企業純益に基くもの。過去の平均16.63倍に対し、1920年12月の4.78倍が最小。1999年12月ITバブルの44.19倍が最大。1回目が1929年大恐慌直前の30倍。2回目ITバブル44倍。3回目が2008年サブプライムバブル27倍。そして、2015年8月26.10倍になった。リーマンショック後にFRBの量的緩和が3度あり、延べ480兆円銀行の当座預金に振り込まれたが、この間米国の主力企業が低金利の社債で資金調達し自社株買いを断行。米国株の流通が08年に比べ30%減った模様。同博士は、利上げ後に自社株バブルが弾けるという。利上げが小幅でも銀行間レポ金融のレバレッジに影響するため、2016~17年正念場という。日本の場合、過去25年で体験済み。書き出しで述べた外部要因の跳ね返りが正体。経緯がわかるため逆張りで対応できる。
10日の日経平均28円高。大引け1万9671円。TOPIX1589(-1)。東証一部の出来高20億6900万株、売買代金2兆3500億円に過ぎない。12月限が170円安で寄り80円高の1万9700円引け。10年債利回り0.315%(-0.015%)。上海総合3640(-0.18%)の引け。値上がり率ランキングを見ると、■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■(****)など関係分。バリューにバイオ関連が不可欠だ。医学生物(4557・JQ)、■■■(****)のほか■■■■■■■(****)も出番待ち。■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■■■■(****)など完成機ビジネスもバリューの一環。3Dプリンターで精度が上がる。■■■■■(****)も楽しみだ。(了凡)