一事が万事疑心暗鬼 100年に一度のヘアピンカーブ (2015.11.10)
週明けも高い。円安が追い風となり一段高。主力中心に買い戻しが広がった。前週末発表された米雇用統計(10月)が手掛かり。27万人増(9月13万人増)、失業率5.0%(7年半振り)を好感し米国の「年内利上げ」に追随する動き。
日経が労働参加率の低下を理由に雇用統計にこだわるFRBや市場を慮っているが、米国のGDPが個人消費7割といわれるだけにお門違い。以前述べた消費が決め手とみられる。中国も5日から強気相場といわれ、IPO解禁や政府系ファンド介入を囃し見切り発車。半身に構えたのが実情だ。保険やメガバンク、不動産など金融セクターが堅調なほか自動車や電機、機械など輸出関連も確り。ボーイングの下請けでなく完成機ビジネスになったMRJ関連の人気が本物に近い。1962年、国産初のジェット機YSー11から50年余り。空白を埋めるのに初飛行を5度延期した末、9~13日実施にこぎつけた。成功するとインパクトがある。しかし、今週7~9月期決算発表が峠を越し、来週明け7~9月期GDPが発表される予定で気がもめる。一時日経平均418円高まであったものの相場のあや。売り方の買い戻しに過ぎない。一事が万事疑心暗鬼。ガス抜き一巡まで逆張りで進むところだ。受け売りだが、中国の実質成長率3%程度。発表される統計が事実とかけ離れたフィクション。13次5ヵ年計画で成長率目標6.5%を打ち出したが、金融緩和、財投、為替操作など何の効果もない。もはや、打つ手がなく現状を追認せざるを得ない。日本がバブル崩壊後にゼロ金利で企業に設備投資を促したのと同じ状況。この結果、指導部が政府指導のインフラ整備に戻らざるを得ず、二進も三進もいかなくなった。米国の利上げも日本由来のもの。2000年8月にゼロ金利を解除し、01年3月ゼロ金利に戻し史上初の量的緩和に踏み切ったものの後の祭り。日経平均1万7000円を戻り高値に01年1万円、03年8000円割れ。10月26日「日銀の轍を踏むFRB」と述べた通りだ。このため、半身に構え逆張り。ちゃぶ台返しを確認するまで戻り売りが賢明。一口でいえば、再び■■■(****)の220円を捉える場面。8月後半から100年に一度のヘアピンカーブ。発表される経済関連統計や経験則が通じない。少なくても戦後70年のひずみが蓄積され、そちこち耐えられなくなっているのが現状。そこで、バリュー。絶対価値があり割安なものに資金が集まってくる。
9日の日経平均377円高。大引け1万9642円。TOPIX1590(+27)。東証一部の出来高25億1400万株、売買代金2兆9900億円。12月限が170円高で寄り360円高の1万9620円引け。10年債利回り0.335%(+0.020%)。上海総合が3646(+1.58%)で引けた。中国破綻や習近平失脚説など願望。やり繰り算段で延命し、若林栄四氏の米中2021~23年大底説が参考になる。値上がり率ランキングを見ると、■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)など関係分。及ばずながら、■■■■■■(****)に対抗し■■■■(****)よし。■■■(****)や■■■■■(****)同様に設備投資が魅力だ。(了凡)