証券ビュー

アンコール伊勢町

わかったのが時間稼ぎ 空手形になりそうな中国の幻想 (2015.10.30)

 買いが一巡し一進一退。まちまちで引けた。米株高と円安を好感したもので、12月利上げに含みを持たせた28日のFOMC声明が主因。金と原油先物の反発も後押し。

3ヵ月振り前の月を1%上回った9月の鉱工業生産指数が伝えられ、30日に迫った日銀の追加緩和期待後退につながった。28日述べたように、米利上げ追加緩和なし。12月に持ち越した先送りの限界を地で行く場面。来週からやり場のない11月が始まる。4日郵政グループ上場が利食いになると一息つくが、しこりを残すと12月利上げしても腰砕け。できない事態も考えられ、ちゃぶ台返しが本格化。慌てて日銀が追加緩和に踏み切ると売り方の餌食になる。むしろ、郵政上場と追加緩和を手掛かりに戻り売り。29日の日経平均終値が半値戻しに相当し手を空かすところ。同日、引け値で発生したTOPIXの浮動玉比率変更により売り買い補填の大商いも潮時だ。9月25日米中首脳会談、10月19日の習近平訪英。さらに、10月27日米海軍南沙諸島航行を通じてわかったのが時間稼ぎ。中国の大法螺吹き。米国に対しボーイング300機発注と中国に同社新工場建設。英国には中国マネー7兆円と引き換えに原子炉、高速鉄道など協力して着工。ロンドン初の人民元起債、SDR入りを認めるなど過大。あるとしても金メッキ。ナチスに手を貸したチェンバレン首相(1869~1940)の生まれ変わりというオズボーン財務相(44)の対中宥和で持ち切りだ。彼がキャメロン首相(49)の後継者といわれ、経済べったりだけにいかにも軽い。中華民族の偉大な復興という中国の幻想が空手形になりそうな印象。29日述べたように、米国と中国の大底2021~23年を待たずにわかる。12月にちゃぶ台返しが本格化すると一目瞭然。日本も影響を受けるが、欧米や中国、ロシアなど20年デフレが予想され、上から下まで水浸し。中国の場合、今後「がたがた道」に入ると述べたばかり。われわれは1年歯を食いしばり持ちこたえると目鼻がつく。今年は未辛抱に違いないが、来年、再来年申酉騒ぐ。いいことも起きる。失礼だが、中国の世界一なら規模に限る。余りに国土と人口が桁外れなため、中央政府が傾くと決まって内乱になる。中国のほか欧米、ロシア、サウジなどもつかもたないか今年、来年で決まる。きっかけが米利上げ、追加緩和によるちゃぶ台返し。再三再四持ち越したため材料出尽くしだ。
 29日の日経平均32円高。大引け1万8935円。TOPIX1547変わらず。東証一部の出来高27億2500万株、売買代金3兆4000億円。12月限が150円高で寄り30円安の1万8900円引け。10年債利回り0.295%(+0.005%)。上海総合3387(+0.36%)。値上がり率ランキングを見ると、■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■(****)、名工建設(1869)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■(****)など関係分。■■■(****)と■■■■(****)は寒波がくるたび水準訂正。年明け楽しみだ。■■■(****)が狙い目。各地で子会社のデータ流用が伝えられ、10月20日の安値694円割れから買い下がり。じっくり流れを読むところだ。(了凡)