外れっ放しの悲観論 予想される2番底を買い下がり (2011.10.04)
9月末持ち上げた反動。ポジション調整一色になった。30日のNYダウ240ドル安によるもので、上海、ハンセン、ムンバイ安も足かせ。配当落ち分をはき出し、下値模索になっている。短観のDIプラス2(前回マイナス9)や山中・中村両教授、鈴木氏に寄せるノーベル賞予想報道を素通り。ウォール街のデモが全米に拡大するさま、ギリシャの財政赤字目標未達(2011年)も伝えられ円ドル76円、円ユーロ102円台に上昇。処置なしだ。■■■■(****)870円、■■■■■(****)9530円、■■■(****)2440円など下値の目安が気になるところ。一方、■■■(****)や■■■■■■■(****)、■■■■■(****)、さらに■■(****)らが堅調。相場はあまのじゃく、一筋縄ではいかないもの。9月16日述べたように、下げの第2波持ち越し。10、11月まで追っかけてくる。しかし、逆行もつきもの。次の時代を予感させる。出来高を伴えばなおさらだ。米国中心に回っていた経済が7月から乱高下、踊り場入り。先進国がデフレ、新興国はインフレ。収拾がつかなくなった。市場も債券、株、金・原油先物、為替など手探り3ヵ月。FRB、ECBの時間稼ぎにより10月まで持ち越しというわけだ。悲観好きの「エコノミスト」がまたぞろ日本国債暴落論をぶち上げ、「ダイヤモンド」も富裕層の日本脱出を煽る狼少年ぶり。これまで当たった試しがない。彼らのいう通りなら日本経済崩壊、円安のはずだが外れっ放し。悲観論を述べると受けるようだが、よくもぬけぬけ暴落、脱出をネタに性懲りもなく商売するものだ。米欧没落、中国転覆、日本復活が一貫した持論。3日紹介した住信基礎研究所主席の発言パート2も参考になる。いわく、市場経済に参加しつつある地球人口の激増が手がかり。1989年ベルリンの壁崩壊当時の10億人だったものが中国、インドの富裕層2億人を含め現在20億人。その下にいて上を目指す中間層がアジアだけで9億人。日本にいると需要不足といわれるが、海外にはモノがほしい人、所得が増加すればもっとほしい人で溢れ返っている。日本は人口減、高齢化でも先進国をリードしており、福島の反転をきっかけに復活。10月にも予想される2番底を買い下がりだ。
日経平均は154円安。後場一段と見送られ8545円の引け。主力はじめ全面安になった。出来高19億2200万株、売買代金1兆1900億円。6日BOE・ECB・日銀の政策、7日米雇用統計発表が焦点になる。日本は150、200兆円といわれた不良債権を20年以上かけて償却。誰も責任を取らず国債を積み上げ痛みを散らしてきたが、断じて日本の轍を踏むまいとする欧米が日本化。流動性の罠にはまった。一転して対岸の火事。迷惑に違いないが、大きければ大きいほど面白いのも事実。立場が逆になった。しかも、G20では船頭が多過ぎて何も決まらない。1986年に米国、日本、ドイツ、フランス、イギリスのほかカナダ、イタリアを加えたG7。ロシアが入りG8になったが、今年4月ロシア、カナダ、イタリアを除き中国とインドが入る新G7形成の動き。歓迎される一方、難航も予想される。結局、先進国も新興国も不安を抱えたまま懸案先送り。体力勝負になりそうだ。予想される2番底に市場が反応する。日本は反転の一番手。来年央初飛行のMRJが突破口。戦後進駐軍によって解体され、研究・運航も10年封じられた航空・宇宙産業に出番がやってくる。■■■■(****)抜きに語れないし、世界一の■■■(****)もそうだ。(了凡)