証券ビュー

アンコール伊勢町

みんな寿命を生きる 今秋から変わる世界の価値体系 (2015.08.21)

外資系270万株売り越しで始まり続落。後場買い戻しのあと再び売られた。前日NTダウ162ドル安に対し上海総合3664(-3.42%)。7月から世界株安になった。中国の景気が目に見えて落ち込み、天津の爆発事故が追い撃ち。

原油先物の安値更新と連動している。鉄や非鉄など国際商品も値下げ圧力が加わり資源国の通貨安を誘発。ちゃぶ台返しを前にガス抜きが大っぴらになってきた。中国指導部の大本営発表と裏腹に、7月の輸出-8.3%(輸入-8.1%)と急落。以下、発電量-2.0%、粗鋼生産-4.6%、自動車生産-11.2%などの軒並み悪化。事実が外部にもれ始めた。中国内部でも専門家たちがマイナス成長に入ったと認めている。受け売りだが、車やアパート、高速鉄道などインフラのなかった国が土建事業に集中すると失業者を吸収し高度成長。戦後の日本が典型で1990年代にバブルが崩壊し雇用、設備、不良債権三つの過剰を抱え20年以上大調整。さすがに指導部も気がついた模様で、この上土建需要が困難とすれば大量失業必至。選挙がないため、共産党が責任を追及される。幹部の死刑、財産没収ラッシュが関の山という。中国は人民元の信用基盤が不十分で赤字国債を発行できず、これまで外貨準備(7月末約450兆円)を上回る借り入れでやり繰りしてきた。それでも足りずAIIB設立に走ったという。中国政府は資金を出さず、出したという声明だけ出す。投資も永久に回収できなくて構わない。儲けが目的でなく、外国の資金で大量失業を吸収するのが狙い。知恵をつけたのが日本人。失われた20年の体験者がメディアをさえぎり直接アドバイスした模様。指導部にとって死活問題。習近平(62)さえ本尊の代理人といわれ、頭のいいグループの命ずるまま必死に改革、粛清を続行するほかないという。一方、気になるのが原油先物。5年後の限月価格が直近数ヵ月で急落。専門家の多くが今秋か年内、来年にも反発の見通しを述べているのと正反対。現在、スポット価格と5年先の限月との鞘が20ドルを割り込み落ち着いているという。米国産原油のプット1バレル35ドル。30ドルでも活発に取引され、40年以上高騰した反動に構造調整とみられる。6月からギリシャ、中国危機を通じて米国利上げが取り沙汰され、原油安のマイナス効果が先行しそうな印象。つまり、今秋から世界の取引や価値体系が変わると考えられ、適応をやむなくされる。9月後半まで和戦両様。来年のプラス効果に備え、市場から学ぶところだ。
20日の日経平均189円安。大引け2万0033円。TOPIX1623(-24)。東証一部の出来高21億1500万株、売買代金2兆5400億円。9月限が50円安で寄り190円安の2万0040円引け。10年債利回り0.355%(-0.015%)。値上がり率上位を見ると、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)など関係分。それなりに健闘している。■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****) 、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)強気。■■■■■(****)と■■■■■■■■(****)が異色。人も株もみんな寿命を生きる。命を寿ぐかけがえのない年だ。(了凡)