証券ビュー

アンコール伊勢町

割を食う株と不動産   規制緩和が復活のきっかけ (2011.09.30)

案の定、29日反落。後場持ち直したが、底入れしても底が抜ける展開。1週間後の米雇用統計発表が悩ましい。ドイツ議会のEFSF可否を巡るもので、NYダウも28日一時126ドル高から190ドル安まで300ドル超乱高下。日経平均にツケを回した。日本の新聞は締め切りが午前1時半。NY市場のある米国東部は、サマータイム昼の12時に相当し引けまで4時間ある。この間何が起きても朝刊に載らない。夕刊も締め切りがせいぜい午後2時半。朝刊同様に引け値が載ることもない。つまり、日経平均はNY市場なしに予想が立たず、10時半上海、正午ハンセン、午後1時25分ムンバイ、同4時からロンドンでもまれ、同10時半NYにたらい回し。それも外資が寄り前、引け後先物でこねた合成もの。10年1日、鞘寄せにとどまっている。目立ってきたのが98年の金融危機以降。手数料自由化、ネット普及と連動して財政赤字拡大が国債増発を促し、その都度株と不動産市場に打撃をもたらした。今年度予算も赤字国債が前年と並び44兆円にのぼり、膨大な国内貯蓄が国債消化に消え、その分株と不動産が割を食っている。長期にわたり基礎体力を奪っているわけで、資金が国債に偏って固定化したのが泣きどころ。政府支出増により利子率が上昇し、民間投資の活力をそぐクラウディングアウトそのものだ。商品や宝石、書画骨董など推して知るべし。20年来の不況が蔓延している。政府は財政再建、景気の後押し待ったなし。予算のしばりが大きく、規制緩和に舵を切るやよし。きっかけがカジノ法案。昨年4月超党派の議員が連盟で立ち上げ、今秋議員立法で臨時国会に提出する見込み。客の利益の一部を国や自治体が徴収するもので、震災の復興財源として早期成立も考えられる。9月の顔と述べた■■■■■(****)はじめ、■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)など一段と有望。10月早々、法案成立を見越して人気化しそうだ。規制緩和は電話と携帯が代表的な成功例だが、行革担当相が仕分けすれば省庁や外郭団体の既得権益にひび。先行した蓮舫(43)に前総理補佐官で災害ボランティアを担当し、9月27日民主党に鞍替えした辻元清美(51)が適任という。

日経平均は85円高。後場切り返し引け間際一段高。8701円まで戻した。出来高21億5800万株、売買代金1兆3000億円。9月末を迎えドレッシングのうわさしきり。28、29日紹介した12銘柄、カジノ関連しっかり。持ち駒の■■■(****)、■■■■(****)しかり。外資が事業に独自性のある業績好調な中小型を買っているという。迷いなく書こう思ったのが、■■■(****)360円。今年6月に理研と共同開発したスーパー・コンピュータ「京」が手がかり。毎秒8162兆回もの膨大な計算に成功し、CPU実行効率93.0を記録。2位の中国製「天河1号A」毎秒2566兆回を圧倒した。世界トップ、2位じゃ駄目の世界。スパコンは気象から新薬開発まで当世技術力のシンボル。03年、09年につぎ10年ぶり底値圏とあって300円飛び台なら妙味。来年が楽しみだ。■■■(****)は、NTTファミリーの成功体験が足かせになっている。紙幣や国債乱発から世界的なインフレが予想される現在、市場や情報を通じて日本人が見失っていた日本企業を世界が見直す日がやってくる。早ければ、年中選挙がある来年。日本の復活につながる。(了凡)