証券ビュー

アンコール伊勢町

最短10日当然の押し 2015、16年よし17年不如意 (2015.06.29)

前週末続落。利食いに押された。欧米のほかアジア株安、円高に振れたのが主因。上海総合指数が一時8%以上急落し肝を冷やした。6月24日、日経平均が15年振りITバブルの高値2万0833円を抜いたためで当然の押し。

戻り売り、利食い急ぎ、ポジション調整売りも出た。最短10日、7月8日を目安に高値整理。その後、ギリシャ債務問題、米国利上げ、中国の信用不安など未消化のまま消去法で日本株買い再燃。日経平均2万2000円、TOPIX1800が峠とみられ、4月から持ち越したちゃぶ台返し。FRBの利上げを口火にアベノミクス中締めと述べた。シミュレーションが始まったと考えられる。何より、5年以上ギリシャ問題をこじらせ、今年1月大規模な量的緩和に踏み切ったECBが支離滅裂。4、5月ユーロ圏全国債の3割がマイナス金利といわれ、お金を借りると利息がもらえる状態。先進国中心に緩和マネーが安心で安全な高利回りを求め債券から株にシフトする動きが目立つ。たとえ小幅でも、米国の金利が上がれば消去法で買われる日本株が人気化。独歩高も夢ではない。だからといって、先進国のほか新興国の資金も偏在すると全体が回らず自滅する。2015、16年はまだいい。日本が17年4月から消費税10%を決めたため、ありったけの景気対策やGPIF、日銀、ゆうちょ銀・かんぽ生命など株高を支援。上場企業をはじめ業績の回復を期待できる。しかし、米国の景気回復に推定500兆円の不良債権が重しといわれ、雇用統計の好転にかかわらず労働需給の改善が困難。雇用の伸びが2%以上でも労働人口が0.5%増にとどまり、これ以上好転を見込めないのが現状だ。緩和マネーによる円安、リーマン後の業績回復を手掛かりにPERやPBRなど欧米の株高を猛追したが、ちゃぶ台返しが起きると連続性が失われ共倒れ。収拾がつかない恐れもある。米国利上げが丸く収まっても、ギリシャがユーロから自分たちの通貨ドラクマに戻したり、中国の上海総合指数が半値になったりすると情勢が一変する。今のところ、2017年を不如意と覚悟している。しかし、50年、100年前が物語るように、その後の反騰も凄まじいスケール。6月9日、アインシュタインのことばを紹介したが、日本に生まれてよかったという日がくる。来年の伊勢志摩サミットまで一番面白いと述べた。あっという間の1年、何ができるか仕込みなしに成果も得られない。
 26日の日経平均65円安。大引け2万0706円。TOPIX1667(-3)。東証一部の出来高21億9100万株、売買代金2兆2600億円。9月限が10円高で寄り2万0760円変わらず。10年債利回り0.470%も変わらず。月末にかけてギリシャのデフォルト、中国の信用不安も額面通り受け取れない。日本株のインバウンドが終わらないと始まらない。値上がり率上位を見ると、わずかに■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■(****)■■(****)など関係分。エンジンのかかり始めた■■■■■(****)で156円まで。週明け注目される。■■■■■■■(****)よし。底値圏に違いない。25日の株主総会で3議案すべて可決された■■■■(****)が突破口。電力自由化に危機感がうかがえる。■■■(****)、■■■■■(****)も強気。■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■(****)然り。7月から見ものだ。(了凡)