証券ビュー

アンコール伊勢町

個人根っこから弱気 日本株もインバウンドの対象 (2015.06.26)

欧米株安、円高を受けて反落。後場、アジア株安に跳ね返り利食い急ぎ。安値圏で引けた。前日伸び悩み持ち越したもので、NYダウ178ドル安よりずっとマシ。異口同音に底堅いという。

ギリシャ債務問題、米国利上げ、中国の信用不安など慢性化。カンフルを打ち持ち直していることから、消去法で日本株もインバウンドの対象になった。しかし、先行する日経平均に対しTOPIXが出遅れ。単純平均を見ると底値から71%戻したのに過ぎない。依然、個人が売り越しているためだ。循環物色による本来の対流が起きていない。個人は日本のバブル崩壊をトラウマに根っこから弱気。日経平均さえ09年3月7000円どころから3倍近く戻したものの、89年末の3万8900円をピークに半値戻し2万2900円に及ばず。25年たつのに引かされたままだ。半値戻しは全値戻しといわれ、前日96年の戻り高値2万2666円を引き合いに回転が利く水準と仮説を立てた。欧米や中国、日本も事実上の官製相場。追加緩和をステロイド剤に痛みを散らし、ゼロ金利政策で国債急騰を封じ込め、金融機関が逆ザヤに追い込まれるまでバランスシート調整をやむなくされた。日本はバブル崩壊で欧米に20年以上先行し、100年前も30年といわれた大調整をあと5年に漕ぎつけた。一方、欧米や中国は大調整がこれから20年近くとみられ、日本とベクトルが正反対。国内勢は海外の巻き戻しに飲み込まれそうで弱気なわけだ。率直なところ、日経平均が2万2000円、TOPIXで1800まで戻すとやれやれ。25年もちこたえ一息つける。批判もあるが、曲がりなりにアベノミクスで株を持ち上げて見せた安倍首相(60)の運気が6月でピーク。7月後半から下りで8~9月天中殺。微妙なところにきた。日経が25日、一面トップで日経平均ITバブル超え。海外マネー裾野広くと10段抜きで伝えた割にクール。外資による日本株の爆買いとみれば、より実体に近い。このため、26日から逆張り。7~8月2万2000円あればよし。なければ、それなりに利食い千人力。さんざん述べたちゃぶ台返しの布石になる。蘇る2013年5月の興奮。矢も楯もたまらず2万2000円がアベノミクス第2幕の中締め。一度緩和マネーで血がのぼったヘッジファンドの巻き戻しを見ないと収まらない。FRBの利上げが口火としても、世界がどう動くか予断を許さず。8~9月気になるところだ。戦後70年、米国に主権を預けたまま思考停止となり、時代の変化に適応できないのが日本の泣きどころ。われわれは前衛にあたり、徹頭徹尾勝ち抜くほかない。
 25日の日経平均96円安。大引け2万0771円。TOPIX1670(-8)。東証一部の出来高20億8000万株、売買代金2兆3400億円。9月限が60円安で寄り引けも同じ2万0760円。10年債利回り0.475%(+0.020%)。上値に用ありの姿だ。値上がり率上位を見ると、関係分で■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■(****)程度。■■■■■■■■(****)が200円どころを固めた。非鉄大手は財閥系3社と■■■■(****)、■■■■■■(****)に過ぎず、追加緩和の限界から動き出す見通し。■■■(****)と■■■■■■■(****)材料待ち。2015、16年ともに上昇運だ。■■■■■(****)、■■(****)がいつの間にか浮上。■■■■■■■(****)よし。■■■■■(****)は一触即発になった。(了凡)