市場に委ねるほかない 底入れしても底が抜ける場面も (2011.09.08)
土砂降り一過。買い戻しが入り反発。持ち直した。これ以上でも、以下でもない経過。手詰まりが続いている。7、8月ギリシャ2次支援、米国債格下げの延長上。8日ECB理事会、9~10日G7、20~21日FOMCなどいくら議論しても問題先送り。その場しのぎの大本営発表。日本が一番よく知っている。このため、円とスイスフラン、金先物が駆け込み寺となり、6日スイス国立銀が1ユーロ=1.20スイスフランを上限に無制限介入を発表。一時円ドル77円台後半をつけた。しかし、円売り一巡から一進一退。金先物も小幅安にとどまっている。つまり、ギリシャや米国、日本でも財政再建と成長持続の2枚看板。二兎追う羽目になった。結論をいえば、どんなに手を尽くそうと市場に委ねるほかない。米欧首脳の言動は市場が判断するもの。信用不安に限界がくれば解け合い。互いに原理原則を認めながら折り合いをつけるほかない。米欧は―握りのエリートが仕切る白人社会。自分たちが相場で国が傾くほど穴を開けながら棚上げしたまま。非白人社会を見下しているフシがある。ビルダーバーグ、300人委員会、ダボス会議、TC(日米欧委員会)、CFR(外交問題評議会)、さらにIMF、BIS、世界銀も時代遅れ。会計監査が実施されると、万単位の逮捕者が出るという。リーマンショック、震災、原発事故、円高でふるいがかかり7~9月からトレンド転換。まさかの事態が定着した。ガラガラポンの世の中となり、消去法が決め手。彼我ともに期待にこたえられるか、信頼を裏切らないかにかかっている。来年2月を目安に最後の円高と述べた。戦略を考える場合、常に自分が有利な戦場で戦い、不利な場面では自重するのが鉄則という。今年に限ると、震災直後の3月15日から2週間がポイント。売り方、買い方も9月15日以降10月にかけて期日を迎えるためだ。9日のSQを踏まえ、さらに相場が動くと考えられる。
日経平均は172円高。4日ぶりに反発し8763円の引け。前日と逆で後場一段高になった。日銀は追加緩和を見送ったが、GLOBEXのNYダウ先物が堅調でアジア株もしっかり。引け味はいいという。出来高17億5900万株、売買代金1兆1000億円。買い戻しが大半を占めるだけに物足りない。しかし、贅沢いっていられない。曲がりなりに米欧信用不安を吸収しているためで、■■■■■(****)111円と■■■■(****)303円を見ていると調整不十分。■■■■(****)の1174円も反応が鈍い。むしろ、■■■(****)1918円、■■■■■(****)1万2020円、■■■(****)2680円の方が外資に受ける印象。それでも、■■■■■(****)1774円と■■■■(****)をマーク。それなりにつき合うところだ。■■■(****)12万6700円、■■■■(****)260円しかり。じたばたしても始まらない。9月入り慶大の櫻川教授を紹介。関東大震災を例証に円建て復興外債発行にエールを送っているが、政府としては民間の円建てボンドを手がかりに検討の模様。7日に日経が毎年の税負担軽減を念頭に復興増税20年超と伝えているが、政府税調は昔のままで使い物にならない。9~10月にかけて世界の市場が合理的なベストミックスを呈示するはずだ。円とスイスフラン、金先物の帰趨が落としどころ。日経平均8521円が目安だが、底入れしても底が抜けそうな場面もありそうだ。(了凡)