8521円目安に打診買い 円建て外債が復興財源の切り札 (2011.09.07)
ほぼ全面安。主力銘柄に新安値続出。NYダウ3連休明けを待たず水浸しになった。欧州の金融システム不安によるもので、日本の円高対策や復興財源捻出と別次元の問題。当面20~21日のFOMCまで引き回し。目を離せないところだ。電力を除き総崩れだが、■■■■■(****)が前場まで商いを伴って頑強。8月30日述べたように243円カイとなれば、新政権の第3次補正を先取りするもので、復興関連の水準訂正をリードしそうだ。
しかし、■■■(****)が物語るように、市場の核心は円高と金先物高のねじれ現象。スイスフランも絡み、解け合いまで調整が尾を引くとみられる。このため、■■■■■(****)と■■■■(****)の大台割れ。■■■(****)1800円、■■■■■(****)9530円、■■■(****)2440円を目安に買い下がり。まさかのトレンドをこなす場面。米欧は金融システム、中国もバブル崩壊の瀬戸際といわれ、日本のバブル崩壊よりスケールが大きいだけに押しも深い。本来、金先物が天井を打って調整に入るとすっきりするが、米欧に中国も大本営発表が続き問題先送り。来年世界主要国のトップが交代しようと何も解決しない。そこで、5日から慶大の櫻川教授による円建て外債発行を紹介。約90兆円の米国債を担保に海外で資金調達。米国の流動性供給が限界に近づいたため、事実上米国債から日本国債に一部肩代わりを認め、円安・国際化を促すものだ。再び引用する。新たな供給元は、対外資産が潤沢で通貨価値が安定し、かつ大量の国債(流動性)を発行し、海外で国債発行余力があるという3条件を兼ね備える国。日本しかない。円高が進むと、格づけの低い日本国債がドル建て米国債より人気が出るのも道理。そもそも日本の大企業が業績好調で、国内経済がパッとしないのは、企業が海外で稼いだマネーを国内に持ってこないため。持ってきても、市中資金が民間投資を押しのけて国債消化に駆り出されたまま株式市場に回らない。株が下がると企業の資金調達も難しい。国債発行残高が増加するのと並行して株式市場の低迷も明らかになった。民間に資金が回らないと経済が成長せず税収増も見込めない。資金が国内に滞留し、国民の莫大な金融資産がリターンを生まなくなった。正当な金利収入がなく、年金の運用も壁にぶち当たり、高齢世代が将来の不安に怯えている。ばかなことだ。手を拱いていると、国債発行も限界がくる。その時、巨額の残高が重しになって経済が回らなくなる。今のギリシャと同じで、これが20年来財務省のしてきたこと。円建て外債で復興資金を調達すること。残された切り札はひとつになった。
日経平均は193円安。後場中ごろアジア株安、GLOBEX軟調、円ユーロ107円など重なり一段安。3月15日の8605円を下回り8590円の引け。土砂降りになってきた。出来高21億株、売買代金1兆2700億円。日銀の政策決定会合は毒にも薬にもならず、8日米大統領とECB理事会で時間稼ぎの声明。9日のSQ値は予想以下とみられる。それだけに、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■(****)、さらに■■■(****)、■■■■(****)など打診買い。以前述べた■■■■■(****)、■■■(****)しかり。日経平均8521円を目安に買い下がり。最後の円高を吸収するところだ。円建て債券が海外で流通すると、日本と世界経済の一体化を促す。いい方向に回るはずだ。(了凡)