26日挙げてガチンコ 8月のパニックをモノにすること (2011.08.23)
売り先行から小戻し、後場再び売られた。22日、日経の伝えた政府・日銀円売り単独介入準備が前場の手がかり。外資は寄り付き売り1630万株、買い900万株にとどまった。19日75円95銭を付けた円ドル相場が一服し、同日1881ドルまで急伸した金先物の独壇場。東京金は4644円の新高値という。一本調子できており、25~26日要注意と述べた。再三だが、26日のFRB議長講演、同日発表される米国実質GDP改定値(4~6月期)がターニングポイント。来週明け、29日が新月とあって悩ましい。株、債券、円ドル、金先物挙げてガチンコ。ミニパニックも考えられる。日本が手を打つとすれば、月末にかけて後継首相選出のみ。円ドル、金先物も米欧財政危機、中国転覆懸念の裏返し。ドル、ユーロ過剰供給に伴う外資の逃避先になった。彼らが相場の限界を決めるとみられ、政府や日銀が介入しても一時しのぎ。駆け引きこそあれ、本気で戦う必要なし。リーマンショック後、人工地震といわれる震災、津波、原発事故が駄目押しなら、80円割れの円高はとどめ。彼らの「日本殺し」は前半のクライマックスにさしかかる。これまで円ドルをひきあいに74~71円、来年2月が目安と述べた。攻める彼らにとってもユーロ、ドル暴落と背中合わせ。相場の穴を相場で取り戻そうとするもので、おそらくリーマンショックの二の舞。われわれは塹壕にこもってでもしのぐところ。日本の貿易収支は、猛烈な震災・原発事故にかかわらず5月中旬底入れ。その後急ピッチで黒字転換している。工業製品をつくるため不可欠な金型、マザーマシーンといわれる数値制御工作機械、ロボット、ステッパーなど資本財が中心。フォト・レジスト、同・マスク、シリコンウェハーなど中間財も健闘。震災で供給を絶たれた海外のニーズによるもの。冷蔵庫や洗濯機、フィルムによるDPEなど一番伸びているのが中国。技術革新が止まった分野で成熟商品を生産しGDPナンバー2になった。マニュアル通りなら誰でもできるため、労賃の安い国でつくるのが合理的という。国際競争力報告2010~11年版によると、1位日本、2位スイス、3位スウェーデン、4位米国、5位ドイツというランキング。アジアでは7位台湾、18位韓国、31位中国。このほか38位ブラジル、42位インド、80位ロシア。日本はニクソンショックから40年円高、バブル崩壊から20年デフレにもまれ強くなった。このため、日本国債も引っ張り凧。国内向けに売りだすと最近4~6倍の応札があるという。
日経平均は91円安。引けにかけて主力が売られ4日連続安。大引け8628円になった。3月15日以来5ヵ月ぶりの水準。出来高19億6600万株、売買代金1兆2000億円。黄金分割の目安8521円に近づいた。■■■■■(****)、■■■■(****)そろって安値更新。大台割れが迫ってきた。紹介し値下がりしているが、自動車向け炭素繊維を開発した■■(****)、炭素繊維にひけをとらないアルミ素材を出した■■■■(****)も買い下がり。25~26日、29日にかけて出物もありそうだ。米ドルの価値は、1913年FRB設立から一貫して下がり、2010年現在1ドル4セント程度。96%失われたという。日本経済はデフレと円高で強くなった。これから半年、駄目押し、とどめを吸収し復興軌道入り。それには、8月のパニックをモノにすることだ。(了凡)