証券ビュー

森羅万象

「稀といふ山日和なり濃竜胆」 たかし (2017.09.11)

昭和の風林史(昭和五四年九月五日掲載分) 
買い妙味ない 値頃感は通用せず
◇…小豆は買い妙味のない時期である。
巨大売り仕手的なホクレンや雑豆輸入商社の前では手が出ない。
「稀といふ山日和なり濃竜胆 たかし」
◇…相場の上昇期は、
相場が高いと出来高が増大し、
相場が安いと出来高が細る。
逆に相場の下降期は、
相場が安いと出来高は増大し、
相場が小戻すと商いは細るものである。
 

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 投機家不在 ヘッジャー主導型 (2017.09.08)

昭和の風林史(昭和五四年九月四日掲載分) 
 投機家不在の ヘッジャー主動型
◇…これからはヘッジャー主動、投
機家不在という売りの時代の小豆相場だ。
突飛高は売り。
「山裾のありなしの日や吾亦紅 蛇笏」 

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「裂けそめし種の力や椿の実」 季発 (2017.09.07)

昭和の風林史(昭和五四年九月三日掲載分)
灰色の九月へ 待つ間に値崩れか
◇…天候相場は不発に終って、これからは需給相場になる。
雑豆輸入商社とホクレン主導の相場だ。
「裂けそめし種の力や椿の実 季発」

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「ここからが鍋屋横町赤とんぼ」 章太郎 (2017.09.06)

昭和の風林史(昭和五四年八月三一日掲載分) 
売りたい強気 人気の変化を待つ
売ることを知った大衆が
輸大の安いところを売り込んだから、
これは反発するのが当り前だ。
「ここからが鍋屋横町赤とんぼ 章太郎」
小豆相場は、
目先的には需要期控えで、下げ余地がない。
しかし、今ここで買い上げていく力もない。
自律要因などで戻すようなら、
先行き輸入小豆が材料になるシーズンに向うから、
戻り充分を見きわめて売るのがよい。
そういうところである。
産地のほうは、これから駈け足で秋に向う。
気温は低くなっていく。
早霜の警報も出るだろう。
豆が畠の中にあるうちは、
早霜予想一ツで相場は急騰したりする。
しかし、たいがいその高値を掴むと苦労する事になる。
東西の取組みのほうは漸減している。
逆ウオッチのチャートでは、
取組みが減りながら相場が高い場合は、
買いの時代の終了を意味する。
取組みが減りながら相場が安い場合は、
売り方針のままとなる

いずれにしても、取組みが細るという事は、
強気する側にとっては感心したことでない。
市場のほうは、
輸入大豆に営業の主体をスイッチしたいところである。
輸大相場は、
売ってさえおけばよいという考えが浸透したが、
売っても売っても下がらんというところを
売っても駄目だ。
売るのなら、
人気が強くなった、盛りのよいところを
売らなければ面白くない。
今の場合、輸大大阪九月限など、
三千八百円でコーヒーカップの受け皿のような、
たいらな底型になっている。
先限の四千四百円以下(大阪)は、
過去半年間の相場で、買っておけば、全部利になっている。
目先的には七百円(大阪先限)あたりまでは予想出来るが、
七百五十円抜けあたりで
強材料が続出し人気が強くなるようなら、
売り場が接近したと思ってよいだろう。
筆者は、そのように思う。
円のほうは、ジリジリ安いが、
総選挙が済むまでは、安いといっても、
べらぼうに下げはするまいという見方がある。
今度の選挙は、自民党が圧勝するだろうと予測されている。
しかし、円相場は自民党が圧勝しても、
選挙のあとが本格的に安くなるという見方もある。
円が安ければ、輸入商品すべて価格が押し上げられる。
繊維相場、ゴム相場が地合堅調なのも、
為替相場との関連によるウエイトが大きいようだ。
●編集部註
時の総理大臣、大平正芳は9月7日に衆議院を解散。
消費税導入を選挙の争点とし、
その結果、自民党は大敗してしまう。
ここから政局は荒れに荒れ、
翌年衆参同時選挙を行う事になるが、
参院選公示日である5月30日、
新宿で第一声を挙げた直後から体調の異変を訴えて
虎の門病院に緊急入院。
翌月12日に急死する。
現職総理の死去は、
五・一五事件で暗殺された犬養毅以来であったという。

「土用には強し残暑に弱かりし」恒明 (2017.09.05)

昭和の風林史(昭和五四年八月三十日掲載分) 
反発はするが 売り場待つ人多し
しばらくは輸入大豆に人気が集まりそう。
小豆も目先は反発しそうだが、売り場待ちの人が多い。
「土用には強し残暑に弱かりし 恒明」 

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