証券ビュー

森羅万象

大事を招く ほんのささいな現象 (2018.05.14)

昭和の風林史(昭和五七年四月二十七日掲載分) 
大掃除済めば買い場探し
小豆は10月の生まれ値あたりから
買ってもよいと思う。
弱気する水準ではない。
小豆相場は次の現象に注目する。
(1)四月23日の
出来高(東西合計二万六千六百枚強)は
昨年十月19日(大底)の大出来高。
(2)大阪自己玉の売り・買い接近(23日)は
昨年10月以来半年ぶりである。
(3)当限新値足は
二月10日天井から13本でピリオド。
(4)大引け足は二月9日から三段下げ。
そして四月1日からの下げ波動も三段。
(5)取り組み東西合計六万五百枚は
今年に入っての最低水準。
(6)下げトレンドを下抜いて
瞬間的に底入れしている。
週間棒は長い長い陰線だった。
高値買い玉が整理された。
相場は底値圏内にとどいたと思う。
当限納会は、暴落。
これは売り方が
利食いを先に済ませているから
買い方が自分で墓穴を深くした。
日柄は、二月天井から55本。
昨年八月天井から十月底までが42本。
Wボトムの十一月大底を付けるまでに
あと26本を要し計68本。
当限は大掃除だ。
大阪など生まれ値(千七百二十円)に
あと百三十円。
ウラルの山高けれども時きたりなば崩る
―である。
三月の大穀チョンボ納会が、
四月納会に影響していると思う。
先限、大穀の依頼で桑名が
80枚の玉を受けざるを得なくなった現象は
〝コミズ〟がかりで、
要するに『気が悪い』。
勝負ごとには、
ほんのささいな現象が大事を招く。
当面は、底入れの作法を見せてくれよう。
ゆっくり見ておくと勉強となる。
ひと相場取った人も、
大きく打たれた人も
本当は休むところである。
夏相場についての考え方を検討してみたい。
●編集部註
 モンティ・パイソンという
英国のコメディグループがいる。
1969~1974年にかけて
BBCで放送されたTV番組で一躍人気者になり、
英国のみならず、
今も世界中で人気がある集団だ。
 そんな彼らが
聖書の世界をパロディにした映画を
1979年に発表。
これが各国の敬虔なキリスト教徒の怒りを買う。
 この作品のラストでは
「Always Look on the Bright Side of Life」
という曲の大合唱で終わる。
「何時でも人生の輝いた部分だけ見ていようよ」
と訳そうか。
 82年のフォークランド紛争で
撃沈された英国の戦艦の乗組員達が、
救助を待つ間この曲を歌った。
 2012年のロンドン五輪閉会式では、
勝った選手も、負けた選手も、観客も、
全員でこの曲を大合唱していた。

対症療法 短絡的解決を選ぶ過ち (2018.05.11)

昭和の風林史(昭和五七年四月二十六日掲載分) 
しばらくは強弱なしです
ひと相場終わったから強弱なしである。
値としては止まる所。
深追いは感心せん。
小豆相場は長い間、
買い方の柱だった六本木筋の陣営に
変化が生じて一種の仕手崩れである。
今回の下げでも判るように、
相場はいかに日柄が重要であるかを
再認識させた。
それはどんな強力な仕手でも
相場が老境に入れば、
人為の及ぶ所でない。
安値に崩れて、
出来高が急増し取り組みが減少するのは、
投げに対して売り玉の利食い。
ひと相場の終着駅である。
辛抱していた当限の売り玉が
利益になりましたと
読者からハレバレした電話がかかってくる。
今後は
もっと楽な相場をするよう勉強します―と。
いつの場合でも
大きな相場の後にはいろいろの教訓が残る。
今回は
六本木筋や桑名を過大に期待したこと。
三晶の売りを軽視したこと、
政策を無視したこと。
三段上げは終わっているのに
自分の都合の良い方に解釈していたこと。
相場が終わってそれを振り返れば、
なるべくしてそうなった事ばかりである。
買い屋の天下から
売り屋の天下に変化したのが、
四月新ポである。
買い玉が大きければ
大きいほど気がついていても
転換ができない。
目先的には大体とどいた値段に入った。
三万円割れだ、二万八千円目標だ
というのは言葉の勢いで現実的でない。
安値で売り込みがふえれば、
つかまるが、
むしろこれからは
値頃観の買いがでるだろう。
四千円は笠である。
今年の天候がよほど悪くない限り
大きな上値は望めない。
しばらく様子をみるところだ。
●編集部註
 相場には
上り坂、下り坂。〝魔〟坂
という三つの坂がある。
これは投機でも投資でも同じである。
 大概、この三つ目の坂で
もんどりうって転んでしまう、
というのは相場を体験した人なら
誰でも理解出来るかと思う。
 相場は簡単なものではない
という事は、
相場で転んで傷ついた人なら
だれでも理解出来る。
 昨今、貯蓄を投資に回せ
と言う無責任な人達がいる。
きっと相場を知らぬ人、
相場で
まだ傷ついた事のない人なのだろう。
 昨今、眼前の問題に対し
即断即決と解りやすさが好まれ、
原理原則を曲げて迄、
短絡的に解決しようとするきらいがある。
 対症療法と原因療法の違い
とでも言おうか、
本来は根本を直すのが本筋。 
世の中には投機はおろか、
投資にさえ向かない人達がいる
という事を知っておくべきだ。
そんな人物を
相場の世界に引き入れると
どんな事になるかは、
過去に起きた数々の事件が物語っている。

五月十分下がる時は六月きわめて急上げなり (2018.05.10)

昭和の風林史(昭和五七年四月二十四日掲載分) 
小豆は戻すところに来た
安値を突撃売りした玉は
少々嫌な思いをするだろう。
戻り十分を待って売ればよい。

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日柄というもの 潮の満ち引き、 人気の盛衰 (2018.05.09)

昭和の風林史(昭和五七年四月二十三日掲載分)  
春天井だからコウナッタ
流れが急になった。
二・二六は無駄な抵抗はやめろだった。

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崩れは相場の疲労 煽りの大半与太噺  (2018.05.08)

昭和の風林史(昭和五七年四月二十二日掲載分)  
三山崩れは相場の疲労だ
仕手期待の値頃観買いが
この相場を芯から悪くしていく。
富士でいえば八合目だ。

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