証券ビュー

森羅万象

あきません 理屈の多い人、蟠りの多い人 (2018.09.27)

昭和の風林史(昭和五七年九月二日掲載分)
輸大期近、大相場の様相
輸大期近三本限月は
ここから千丁高しても当然
という大相場だ。
小豆は上値あり。
市場で話題になるような筋の
玉が煎れたり投げたりすると、
相場はひとまず区切りをつける。
静岡筋の小豆買い玉が投げ終ったから
灰汁抜け観。
それと二万九千五百円以下は、
なんぼなんでも殺生な値
ということになる。
市場は豊作ムードが高まり総弱気。
ところが九月の天気予報をみると、
心配させるところがあるし、
台風15号も目を離せない。
そんなこんなで大台回復。
これで31日安値は底を入れたという見方と、
あくまで単なる戻りに過ぎず、
三万五百円から七、八百円あたりは
再び売り場。
筆者は後者の見方である。
多分、来週明け早々に
北海道のお天気か台風15号関係の
買わせる材料、強気にさせる材料出現で、
目標値を出しきるだろう。
きのうも言うように、今の小豆買いは
強気して買うのではない。
売らんがための買いで、
いわば行きがけの駄賃である。
多分三万五、六百円で買う気にさせる。
これは相場の魔性である。
買ったが最後、泣かされる。
そこは売るところであるからだ。
輸入大豆のほうは期近限月火柱高の様相。
利食い千人力で早々と利食うのは、
この大きな相場がみえないからだ。
いまの足取りからすれば、
とんでもない大相場である。
一般はどうしても
先のほうの限月を買うけれど、
間違いのないのは前三本9・10・11限。
これは完全な組み上げ相場に発展するから、
まだまだ七百丁ぐらいは
ゆっくり上値を残す。
とはいえど、
理くつがつくから素直に買えない。
この、素直に買えないところが
相場の妙で、
辛抱たまらず遂に買ったところが
天井ということになる。
理くつの多い人、わだかまりの多い人、
あきません。
●編集部註
 段々とではあるが、
筆致や記述のスタンスが
平成の風林火山と
シンクロしている印象を覚えるのは
筆者だけであろうか。
 平成の御代からこの文章を見ていると、
なかなかどうして昭和の風林火山は
よりラディカルで、よりロジカルである。
わだかまりは多くはないものの、
理くつは多い人であるという印象は強い。
 そこは、人間力と教養の高さなのだなと思う。
 本来相場は、
ある意味不確定性原理に基づいて動いている。
ロジックでどうこうという問題ではない。
その矛盾とどう折り合うかが問題なのだ。

急反発する 買わさぬうちに戻る相場 (2018.09.26)

昭和の風林史(昭和五七年九月一日掲載分)
小豆は急反発するところ
小豆は目先急反騰するところ。
輸入大豆の前二本は
今から買っても十分間に合う。
小豆は急速に人気が冷え込んで、
[買い方の投げもあり、
このあたりから目先的に
反撃に転ずるところだ。
線では三万円割れのところの
空間窓は案外、飛んで
三万五百円、六百円あたりまでは
急反騰、
買わさぬうちに戻る相場でなかろうか。
あれだけ人気が強かったのに、
今の変わりようはどうだろう。
相場というものは、
このような時に反転、
身をひるがえして、
人間様の愚かさをあざ笑う。
台風14号と15号の影響も、
これから段段判ってくるだろう。
人気が弱過ぎて売り込めば、
あっという反発に
足もとをすくわれそうな気がして
しょうがない。
ただし言っておくが、今度の反発は、
売らんがための売り場つくり。
目先狙いで買うのはよいが、
強気になってはいけない。
基本姿勢は三万五、六百円の売り場待ち。
相場はそのあたりまでは反発できる。
従って行きがけの駄賃で
ノコギリ引こうというわけ。
輸入大豆のほうは前二本が特急列車で、
今からこれに乗りかえて十分間に合う。
12限・1限も期近限月高に
引っ張られて上げんということもないが、
しんきくさい鈍行各停だから、
手数損などかまわずに
前二本に乗りかえたほうがよい。
輸大9限、10限のV反騰は、
ここまでくるともう買えない気分が一杯。
しかし、ここまで急伸した相場は、
もうその倍、即ちもうあと七百丁高は
十分に可能である。
そんな馬鹿な、と笑わば笑え、
大相場である。
●編集部註
 この当時のヒットチャ ートを見ていると、
あみんの「待つわ」が一位を獲得している。
この年の7月に発売された曲であった。
2人組の女性デュエットグループだが、そのうちの一人が、今も活躍する岡村孝子である。
 相場の世界で
待つは仁、向かうは勇、利乗せは智の徳
というが、曲がった相場トレンドが
再び復活するまで〝待つわ~待つわ~〟と
頑張っても、所詮死を待つだけである。
 82年9月の小豆相場は日足で見ると
気持ちの良いほどの保合い相場の線形。
その後相場はここから一段安になるので
典型的な踊り場なのだが、
当時の買い方がそれを知る由もなく、
待ってみたら何とかなるのではないか
という夢を持ってしまう線形であったといえる。 
見切り千両とも、無欲万両、損切り万両
とも言うが、相場で曲がった時に
夢と希望とすけべ心を持つと大概は負ける。

確りとした方針を持っていないとフラフラ (2018.09.25)

昭和の風林史(昭和五七年八月三一日掲載分) 
輸大期近二本火柱高前夜
小豆は売られるために戻すところ。
強気する手はない。

>>続きを読む

気を持たせる材料秋底取り釣瓶落とし (2018.09.21)

昭和の風林史(昭和五七年八月三十日掲載分)
げにうらぶれて大台割る
さようならも言わないで
という歌の文句があった。
ビオロンのため息の小豆だ。

>>続きを読む

提灯 カチカチ山の泥舟ご用心 (2018.09.20)

昭和の風林史(昭和五七年八月二八日掲載分) 
輸大結局踏んだめんたる
小豆は「金屋」の踏みと13号台風買いだが、
あとが悪くなる。
輸大は踏んだめんたる。

>>続きを読む