証券ビュー

森羅万象

昭和の風林史  (昭和四七年十一月四日掲載分) (2014.11.05)

余ること必至   買い目ない小豆

来年が凶作ならば話は別だが、
いずれは荷もたれ必至の小豆である。
強気は出来ない。

新ポは予想外の堅調場面であった。

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昭和の風林史(昭和四七年十一月四日掲載分) (2014.11.05)

余ること必至   買い目ない小豆

来年が凶作ならば話は別だが、
いずれは荷もたれ必至の小豆である。
強気は出来ない。

新ポは予想外の堅調場面であった。

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昭和の風林史 (昭和四七年十一月二日掲載分) (2014.11.04)

売り上がって 下がるのを待つ

新ポとなると、多少ともご祝儀商いがでる。
中国大豆もS高。
気分的に買われたところは売りだ。

十一月ともなると、
まさに秋色たけなわというところである。
だが日の暮れるのも随分早くなってきた。

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昭和の風林史 (昭和四七年十一月一日掲載分) (2014.10.31)

閑閑新ポ閑閑  売りっぱなしだ

持ちも下げもならない相場で

強弱を垂れることほど、

たいくつなものはない。新ポ閑閑。

「山柿の五六顆おもき枝の先 蛇笏」

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昭和の風林史 (昭和四七年十月二十六日掲載分) (2014.10.29)

反発しただけ     悪くなった小豆

相場が高くなれば契約が出来ることぐらい

判りきっている事だ。

八千二百円の小豆である。

「ものの情濃く薄く芝末枯れぬ 楸邨」

24日夕刻天津小豆

トン当たりFOB五百三十七元(99ポンド)の価格提示があり、

一ロット二百㌧で二社が四百㌧契約した。

そのほかの商社も25日中にそれぞれ契約に踏み切るようで、

十社ないし十五社、四千、ないし六千㌧が契約されよう

と伝えて前日買われた相場は急落した。

五百三十七元は公定レートだと91ポンドになるが

円切り上げを見越して99ポンドに換算しているのだそうだ。

高ければ契約が出来ることぐらい判りきっているのに、

相場がワッとくると、やはり飛び付く人が多かった。

小豆の線型としては、上の窓を埋めた格好で、

こうなると24日の高値を買った玉が重くなる。

八千五百円にあった抵抗も難なくはずれて、

八千二百円という水準に落ち込むことであろう。

おりからの新穀の出回り最盛期である。

小豆相場を強気するのは、まだまだ早いという事を

人々は、あらためて感じるのであった。

一方、手亡のほうはこれは小豆と違って、

取り組みそのものもベタに売られている。

小豆が下げても需給事情が違うので、手亡相場には影響しない。

手亡は高いところを買わず、

押し目を長期方針で強気すれば報われよう。

●編集部注
この日の紙面の都合もあってか、

短くあっさりした記述だが、

普段、ロジックが饒舌な分、記事が短いと逆に凄みがでる。

人事を尽くして天命を待つとまでは言わないが

「もう書くだけ書いた」という感も行間に滲む。

十月上旬の大陽線が目先の陽の極みであり、

この記事を書いている時は大陽線からの大陰線。

マド埋めも完了し、二十四日の高値は十月の二番天井。

トレンドは切り下がりとなってチャネルラインが見える。

その下限水準は八千二百円水準で、

そこには二つのマドが存在して…。

ざっとこのように書き足す事は出来るが

蛇足だ。野暮である。

相場用語の由来の多くが花柳界から来るように、

相場も記事も粋でなければならない。

以前風林火山が指摘していた〝ソーサーボトム〟は

ここに来てくっきりと浮かび上がっている。

もしこの時、テクニカルが大好きな外務員なら、

お客さんにどう勧めるだろうと夢想してみる。

半値押し水準を想定して買い推奨だろうか。

ソーサーボトムが変容して

変則的な逆三尊という見方も出来る。

トレンドラインも判りやすい。

長かった低迷期が間もなく終わろうとしている。

【昭和四七年十月二五日小豆三月限大阪八五六〇円・四二〇円安/東京八五八〇円・四〇〇円安】