証券ビュー

森羅万象

という事は 手の内のカード読めた (2018.12.11)

昭和の風林史(昭和五七年十一月十三日掲載分)
小豆の次は輸大の当限だ
小豆は
来週から音立てて崩れるだろう。
輸大当限も
アッと驚く大下げがくるはず。
弱気でもこの辺からの小豆は
売れないようだ。
しかし来週15日過ぎから
新しい下げの波動に乗るだろう。
実勢悪が、ついて離れない。
また、買い方投機筋に
パワーがない。
今の小豆は
誰もが手の内のカードが読めた
ということである。
ホクレンの一元集荷にしても、
行政による輸入枠発券の先送り、
あるいは枠の絞り込みにしても、
それならそれで竹小豆もあるし、
加糖アン輸入に切りかえてもよいのだ。
世の中不景気。実需は当用買い。
投機家また政策相場にソッポ向く。
三晶の買いにしても
カードが読めれば
三晶必らずしも絶対でない。
大曲がりする時もある。
三晶買いに刺激されて
提灯がついたところは、
すかさず売られる。
要するに小豆市場参加者は
白けているし、醒めている。
笛吹けど、太鼓たたけど踊らない。
まして取引員自己玉は買い思惑。
という事は、
上値があれば売りたい。
売られるということ。
誰も彼もが高値あれば売りたい。
それでいて、
実際には売っていない。
先二本にしても
三万三千五百円あれば売ろうと
待っていて売り場を逃した。
そのような相場だから、
二万九千円の抵抗なんか、
たいしたことはなく、
二万八千円だって
割るのは簡単だと思う。
世の中が変わっているのを忘れて
過去三年の高値おぼえの相場観が
払拭(ふっしょく)できないところに
ギャップが生ずる。
いずれにしろ来週、
お月さんを眺めていたら判るが、
相場は崩れに移る。
輸入大豆にしても、それは同じだ。
高いのは当限だけ。
この当限が
音立てて崩れてくるのである。
当限高につれ高の
12月限売りが大きいだろう。
●編集部註
 行間からブルースが流れている。
ボヤキの相場ブルースである。
 ここは相場から離れて
明るい話題でも。
 1982年は
香港映画「少林寺」が
公開された年である。
日本でもこの年の11月に公開。
ブルース・リー
ジャッキー・チェンに続く
第三のスター、リー・リンチェイ
デビュー作にして出世作。
当時の血の気の多い悪ガキ達の
ハートを鷲掴みにしていた記憶がある。
 大スターになったリー・リンチェイは
その後ハリウッドに渡り、
ジェット・リーと名を変え、
国際的なアクション俳優になる。

後遺症 政策を期待しすぎる (2018.12.10)

昭和の風林史(昭和五七年十一月十二日掲載分) 
小豆は総投げ場面がくる
輸大は来週から崩れる。
小豆のトレンドは理想的下げ道中にあり、
これも来週きつい。
生糸、乾繭相場は
仕手戦の後遺症がでている。
売りで結構取ってきた人でも、
利食いしたあとが大きかった―という。
輸入大豆も、
いずれ似たようなことになるだろう。
中国大豆の第二船が
遅れているのを材料にしていたが、
入るものは入る。
また為替市場の円高は、
かなりの勢いをつけ、
円の大底入れを思わす。
大阪輸大当限の線型は日足四段上げ。
いつまでも
逆ザヤ突っ張っておるわけにもいかん。
小豆相場はドサッときた。
三晶が火のついたような買い手口。
まるで熱くなっているみたいだ。
相場というもの、どなたが買おうと、
下がる時は下がるものである。
取引員自己玉も店別にみていくと、
買い店が多い。
これは店が相場を張って
稼ごうという姿勢。
このような時は、
えてして大曲がりするものだ。
今年は小豆の玄人御難の年でもある。
大安回り三年下げに向かう
という六甲伝・三月甲である。
判りやすい先三本の
ここから千円安の二万八千円割れは、
九千五百円以上の買い玉が
投げてきて、
いわば気崩れの、なだれ現象
というコースであろう。
前三本になると、
これは三万円台の
因果玉大掃除がなければ
灰汁(あく)が抜けない。
小豆も生糸と一緒で
七月仕手戦の
後遺症が残っているのだ。
それともう一ツ。
それは政策を期待しすぎること。
政策は、
あとからゆっくり響いてくるもので、
その頃に
買い玉は投げ終わっているはず。
人気は、
まだまだ強気の未練が断ち切れない。
このような時は
利食い戻し程度で、すぐ転落する。
とにかくトレンドが
大下げコースに入っているのだから
強気は駄目だ。
●編集部註
 小豆と言えば三晶実業。
三晶実業と言えば小豆―。 
その昔、東京都中央区日本橋蛎殻町に
東京穀物商品取引所があった頃、
いや、
もっと前からそういうイメージが。
小豆相場が斜陽化しても、
その存在は大きかった。
 東京駅の近く、丸善本店の並び、
日本橋高島屋のはす向かいに
三晶実業のビル
が建っており、
今も威風堂々とした佇まい。
地下は画廊で、
バスキアやウォーホールが
売られていた記憶がある。
 ネットで調べると
創業は昭和二六年。
現在ユーチー・ディン氏が
代表取締役社長とある。

盆暗旦那博打 喜劇で悲劇でホラー (2018.12.07)

昭和の風林史(昭和五七年十一月十一日掲載分) 
いずれ小豆が気崩れする
輸大当限は順ザヤまで下げるだろう。
来週からの下げがきつくなる。

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チンタラ安 野中の一本杉に風当たり強し (2018.12.06)

昭和の風林史(昭和五七年十一月十日掲載分) 
小豆も輸大もチンタラ安
小豆は利食い戻し程度で、また下げる。
この相場は投げきるまで、
ひつこく安い。
小豆はチンタラ、チンタラ値が溶ける。

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視点と視座 変えねば見間違える (2018.12.05)

昭和の風林史(昭和五七年十一月九日掲載分) 
体力のない小豆は落ちる
世間一般が病気しているのである。
小豆だけが衰弱しているのではない。

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