証券ビュー

森羅万象

高値を追わず 彼岸底練り段階 (2015.10.05)

昭和の風林史(昭和四八年九月二十一日掲載分)
20日彼岸の入り。
小豆相場は彼岸底練りにはいる。
突っ込み買い。手亡は高値追いの相場。

「ふたたびは来ることもなき栗の路 夜半」

九月11日の小豆の安値は
ケイ線で〝こぼれ星〟になっていて
十一、十二、一月限のそれぞれは、
これを取りに行きたいマドをあけているが
二月限はピタッと埋めて、
九、十月限の前二本も18日に穴を埋めた。

こうなると期近限月二本は完全に二番底型で、
20日が彼岸の入り、
月齢は下弦の二十四日ときては下げようがない。

19日は全商品オール安で株式相場も安かった。
近ごろは、こういうことがよくある。
即ち連結相場で親亀こけたら子亀もこけるのである。

ところで小豆の需要であるが
彼岸、行楽の需要最盛期。
それに今年は伊勢神社の二十年に一度の遷宮で
参拝客は全国から増勢を辿っている。

伊勢神宮に参拝した帰りの、
お土産は―〝赤福餅〟ぐらいである。
これが飛ぶように売れている。

たった八千円台の小豆。
需要家は、いまこの安い値段を買っておくべきだ。
先物市場の先限を買い建てしておけば
倉庫も倉敷料も不要である。

年間を通じ、どの程度の小豆が必要であるかは
需要家各自判っているのだから
今のうちに買いヘッジしておけば
相場が高くなっても陳情したり騒ぐこともない。
昔は相場が安いと、まだ下がると思って
買い手控えたものだが、
今や製菓業も近代経営、計数管理で
砂糖も小豆も定期市場での買いヘッジは
盛んに利用されつつある。

さて相場は、新穀一本、
旧穀受け渡しの出来なくなる四月限から買いだ
―という考えが穀物投機家筋に支配しだしたが、
四月限の生まれは十一月。
恐らく四月限は上ザヤを買って人気化するだろう。
それなら来月生まれの三月限も
人気面に影響を受けようから
十月新ポから買いだ―ということになりかねない。

大幅の減反と九の字のつく年の凶作。
これが将来の希望である。
というのも今年の相場で誰彼れ皆様おしなべて
大損を出した。
ようし取り戻してやるぞ―と来年の大相場に夢を持つ。

目先的には悪目買いの小豆だ。
11日安値を切れば絶好の買い場となろう。
手亡のほうは
大もちあいの新値を買い切ってからの相場となろう。

●編集部注 
 初めは単純なインスピレーションで始まった
この昭和記事の連載。
個人的には悉く勉強になる。
 チリクーデターに続き、
第四次中東紛争が十月に勃発する。
世界的に不穏な状況下の相場や如何に。

【昭和四八年九月二十日小豆二月限大阪一万一〇〇〇円・一一〇円高/東京一万〇九八〇円・一三〇円高】

突っ込み買い 手亡は新値買い (2015.10.02)

昭和の風林史(昭和四八年九月二十日掲載分)
小豆の一万一千円割れは買い方針。
手亡は先限一万二千七百二十円抜けから大型の波乱相場へ。

「夕焼のあへなく消えし案山子かな 万太郎」

大垣の大石吉六氏と相場師・大沢毅氏と
中央商品の伊藤善一社長が

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急騰急伸売り 棒下げ暴落買い (2015.10.01)

昭和の風林史(昭和四八年九月十九日掲載分)
先限基準小豆の一万二千円台は売り上がり。
S高は御の字売り。一万一千円台のS安は買い。

「あかあかと日はつれなくも秋の風 芭蕉」

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S安怖くない 鉄壁彼岸底形成 (2015.09.30)

昭和の風林史(昭和四八年九月十八日掲載分)

一万一千五百円中心のゆさぶりは底値鍛錬となり
彼岸底を構成すれば大きく直っていくだろう。

「露の香にしんじつ赤き曼珠沙華 蛇笏」

土曜、日曜と二日続けて休んだ明けの月曜日は
ブラック・マンディ―黒い月曜日となる。
相場に、おかしな癖がついたものだ。

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大勢買い一貫 目先押し目買い (2015.09.29)

昭和の風林史(昭和四八年九月十五日掲載分) 
大勢的に小豆相場は買い一貫である。
目先的には彼岸にかけて底練りしようが
押し目買いである。

「秋灯耳掻くマッチ折れやすく さかえ」

富士山が例年より24日の早く雪を冠ったのは

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