昭和の風林史(昭和四九年二月四日掲載分)
春遠からじ。
大台三ツ替わりの下げ相場も、
このあたりで値ごろ鍛錬にはいりそうだ。
「何事もなくて春たつあしたかな 士朗」
下げてみれば下げたで理屈がつく。
上げれば上げたで理屈がつく。
それが相場だ。
そして、高ければ、なお高くなりそうに思えるし、
安ければ安いでもっと下げそうに思う。
これが人気だ。
利が乗った玉は、早く利食いし、
引かされた玉はなかなか見切ることが出来ない。
これが人情だ。
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昭和の風林史(昭和四九年二月二日掲載分)
小豆相場は
単に赤い小さな豆という狭い範囲内での相場ではなく
大きな役目を持って動くだろう。
「春めくや庇の影の古障子 南風」
物不足が解消したといっても、
いつまたどうなるか判らない危険を
常に持っている日本経済である。
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昭和の風林史(昭和四九年二月一日掲載分)
さしもの下げも落ち着いたようで、
玉整理も進行した。
七月限の登場で人気も引き締まるところ。
「銀ねずに朱のさばしる猫やなぎ 蛇笏」
二月。早春。余寒。冴え返る。節分厄払い。
立春。紀元節。雲にそびゆる高千穂の。
爆弾三勇士。廟行鎮の敵の陣―。
如月(きさらぎ)という言葉の語感は、
冴え。凛厳。寒烈などに通じる。
しかしまた、春近し。早春。梅花という、
なまめかしさもある。
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昭和の風林史(昭和四九年一月三十日掲載分)
46年は増山・凶作相場。
47年は大豊作相場。
48年は板崎・インフレ相場。さて本年は…。
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