証券ビュー

森羅万象

上だけを見よ 強烈高を秘める (2016.04.25)

昭和の風林史(昭和四九年四月二二日掲載分) 
休み明けの小豆は異常天候を
実際に感じて再び人気化しよう。
当面まず八千百円に向かう相場だ。
「くらがりの花屋の桶の金盞花 青麦」 

>>続きを読む

爆騰の殺気!! 既に市場に満つ (2016.04.22)

昭和の風林史(昭和四九年四月十九日掲載分)
買いにくいと言う。それなら買うな。
売り怖いという。おまはんは相場する資格ないょ。
「方丈の大庇より春の蝶 素十」
強気が多いのが気にいらんという。
皆さん強気になりすぎだというのだ。

それでは弱気すればよいのだが、売るのは怖い。
売るのは怖いし、買うにはこの値で買いづらい。

従って、買い玉を利食いした人たちは押し目を待って、
手が出ない。
逆に売り玉を踏まされた人は、買いにくい、
売り怖いで、これも手が出ん。

しかし、そうこうしているうちに
月末が来る。
月末にかけての押したあたりは、
絶好の買い場になる。
まず、北海道十月限(49年産)が火を噴くだろう。
オッパ取り引きも二万円カイの声が飛びかねない。
市場を刺激して、五月相場は一本道になる。

業界では一万八千円をつけると
農林省の馬鹿共が奇声を発しかねないと警戒しているが、
物の値が皆上がる時に、自然の成り行きによって相場が
上昇するのがなぜ悪い。悪いのは木っ端役人共のおつむである。
小豆が一俵二万円になろうと二万五千円になろうと、
農林省の役人の分際でつべこべぬかすと、
その首、胴から離れるぞ。

総じて業界は小役人共に弱い。
役人が、ああ言った、こう言った、
といちいち気にする。

筆者が木っ端、木っ端と書くので
課長も木っ端ですか?と言う。
たかが本省の課長だって木っ端役人さ。
それなら課長以下はなんですか?あれらは公務員さ。

ともかく相場は高くなるのである。

人々が高値を警戒しているのはよろしくない。
恐らく二連休、二連休、四連休と続いたあとの
五月第二週からの相場は待ったなしである。

土も草木も銃剣も―
という火の玉相場が展開されるだろう。

見てみよ。それぞれの商品相場を。
この夏は小豆しかないではないか。

国会も今月で終わる。すぐに参院選挙だ。

諸物価は再び猛然と高騰する。賃金。
ガス・電力。米価。株価。
国・私鉄運賃。石油―。

参院選は自民党が勝つだろう。
革新は口ばかりで実行力はない。
こんな連中に政治はまかせられない。

小豆は二万五千円である。現物三万円時代がくる。

●編集部註
カンカンの強気。筆が乗っているとはこの事。

こういう時、相場は意地悪で、
揺らぎの急落を見せる。
それをどう判断するかが今後の見所だ。

【昭和四九年四月十八日小豆九月限大阪一万七〇〇〇円・二〇〇円安/東京一万六九〇〇円・二五〇円安】

卒倒場面あり 現物三万円時代 (2016.04.21)

昭和の風林史(昭和四九年四月十七日掲載分)
相場は横に這って押し目の役を済ませている。
押したら買いたい人ばかりである。
「水影ののぼるが如し水芭蕉 枝幸」

押し目が入るといよいよ判りやすくなる相場だが、
結局は上のものという先高の期待が強いため、
押しても浅いし、
ここのところは買うだけ
買い切ってしまうまでは押さない。

15日・月曜は板崎系が10車、
深川筋が定期売り見合いで10車ほど
手当てしていた。

売り好きの丸五商事の伊藤徳三氏あたりでも、
この小豆相場は、うかつに弱気出来ないという。
お客さんは総体に安値(八限の五千四、五百円どころ)を
売り込んでいるようだが、
クロウト筋は阿波座にしろ、
売り好きの伊藤氏にしろ、
先行きのただならぬ様相を早くも感じている。

農林省調べの北海道小豆の反当たり生産コストは
48年で一万九千円。
本年は35%アップで二万五千六百円ぐらいにつく模様。

従って、今予想されている収穫予想反収一・六俵で
前年並みの手取り純益を計上しようと思えば
素俵二万五千円。定期二万七千円の値段が欲しいわけだ。

筆者は、今年の小豆相場は二万五千円ぐらいで
上下価格がはめられて、
あと現物相場の三万円が不作決定後に実現すると予想する。

それまでには幾多の起伏がある。

仕手も縦横に活躍しよう。

規制に次ぐ規制は、建て玉制限、大幅増証、
売り方倉荷証券、買い方丸代金ということにもなろう。

それでも諸物価の高騰(電力、賃金、米価、石油、
国鉄、私鉄運賃)に刺激され、食糧不安におびえ、
現実の天候異常、低温が続けば、
今の相場が二万五千円→(現物三万円)は
遠い先のものとは思えない。

金詰まりの時こそ投機人気が集中しやすい。

われわれは、昨年秋のトイレットペーパー、
灯油、砂糖などが一夜にして姿を
消した現実を見てきている。

ひとたび小豆に、あの熱狂的な神がかりとも
思える買い気が集中すれば、
市場は割れんばかりの喧噪に取り巻かれ、
市場管理委員会は狼狽の極みに達するだろう。

目先、小豆は押してくれたら、
どれだけ買いやすいか―。
そう思っている人たちばかりだ。

しかし、いざ押してくれば買いきれない。
相場は横に這って押し目の役を
すませているように思えた。

●編集部注
この時、日足に三月頭に出現したものと
同様のマドを空けた陽線が登場。

ここからしばし、売買攻防戦が繰り広げられる。

【昭和四九年四月十六日小豆九月限大阪一万七四七〇円・四〇円安/東京一万七三九〇円・五〇円安】

前夜祭の血祭 待望北海道10限 (2016.04.20)

昭和の風林史(昭和四九年四月十六日掲載分)
抑えられていたものが吹き飛んだという明るいムード。
小豆は強弱無用。大相場の前夜祭。
「花辛夷よごれそめたる白さかな たけし」

空に鯉幟がひるがえり、スト明け後のお天気は、まさしく風光る初夏である。

筆者は、ハルピンの五月の話を聞いたことがある。

雪に閉ざされていた北の国の都は
一夜にして見わたす限りの花が咲き、

>>続きを読む

終局現物投資 張付け天井後 (2016.04.19)

昭和の風林史(昭和四九年四月十五日掲載分) 
日本陸軍の切り札は抜刀隊の突入だったが、
本来小豆の最後の栄冠は
張り付け天井後の現物投機だ。
「金三日月飛騨の祭に光添ふ 美作」  

>>続きを読む