「日が廻る浜木綿に波は遠き光 双峰」 （2016.08.09）
昭和の風林史 （昭和四九年八月五日掲載分）
手亡再び爆走 小豆も強烈高へ
手亡が押し目完了で爆走していくだろう。
判りやすい相場だ。
小豆も押した幅の倍返しである。
「日が廻る浜木綿に波は遠き光 双峰」
手亡の相場が判然と押し目を完了し、
急反騰した事は、
相場がまだ死んでいない証明である。
今週再び
手亡はストップ高の勢いを示すだろう。
これは
天候や作柄とは関係のない動きと見るべきだ。
即ち仕手介入の動きだ。
考えてみれば手亡と小豆の制限値幅が
五百円幅と七百円幅に
区別されているのもおかしい。
価格水準が手亡と小豆と、ほぼ同じ値段である。
収穫量あるいは絶対量が
小豆と手亡とでは違うと言われれば、
それはそうかもしれないが、
それなら一万円以下の時も二万円近い今も
同じ値幅制限を改定する必要があろう。
小豆を千円幅に、
手亡を百円幅に
するぐらいの配慮があってもよい。
手亡のように動く時は
ストップ高かストップ安ということは
制限値幅の五百円が適当でない証拠だ。
ところで、
手亡は今から買っても大丈夫か。
この問いに対して筆者は充分に間に合うし、
勝負が出来ると答えたい。
手亡の二万一千円目標。
市場が狭いから、
ものの二千枚も受けるという仕手が出現すれば、
これはもう大変な値段が付いてしまう。
買い方主力にすれば、
すでに〝釜の中〟に入っているものを
逃がすようなことはしないし、
上値は付けたい値を付けられる
という自信があるから、あわてない。
今度の千八百円押し（12月限）で
目先筋はフラついたし
天井打ち感で売り込んだ形跡もある。
新値顔合わせ→新値抜けあたりまでは
慎重な買い方であろうが、
抜いてしまえば時の勢いとなろう。
判りやすいのは手亡だ。
一方小豆の方も
対極的に二万円相場は実現する。
作柄の回復が盛んに言われるが、
これは〝遅ればせの青田ほめ〟である。
線型も押したあと下値で揃った。
節足線を引いている人は
各限の〝ツンバリ〟がよく判ろう。
上値でこれが出ると天井だが
下値でこれが出現すれば
下げ余地なしの信号で、
まもなく〝ゴーゴー〟の旗がふられる。
小豆の押した幅千百八十円の倍返し地点は
二万一千二十円。
これは凄い相場を暗示している。
土も草木も火と燃える相場だ。
●編集部註
筆が踊っている。気合が入っている。
これと決めて分析する事は、非常に勇気がいる。
こうした時は
ちょっとした
の逆の値動きに動揺する事がある。
その時のために、
逆に文章で自分を鼓舞する事もある。
そんな時に相場は動く。
【昭和四九年八月三日・休場】
「荒れ気味の雲おそろしや避暑の町 立子」 （2016.08.08）
昭和の風林史 （昭和四九年八月三日掲載分）
無条件買いだ 押し目完了せり
強気せんがための強気ではない。
押し目完了と見るのである。
九千円以上の小豆は無条件買いだ。
「荒れ気味の雲おそろしや避暑の町 立子」
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昭和の風林史 （昭和四九年八月一日掲載分）
駆け足で秋は訪れる。その八月戦開幕。
甲子園は燃えるが産地は冷えて
冷えた産地が相場を燃やす。
「八月を風に淡路の船かがり 子規」
先物市場の仕手戦は相場に咲く花である。
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