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企業レポート

後半巻き返し  福島印刷  4月15日 (2013.04.12)

来年から3年上昇運

3Q発表が新たな手掛かり

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福島印刷(7870)は一服。2Q伸び悩み計画を下回る折り返し。3Q需要期を迎え持ち直す見込み。年度末と新年度入りの受注をこなすもので、3月29日下方修正(前期3月30日)したものの通期修正なし。昨年とそっくりだ。2Qといえば、昨年11月21日以降2月20日まで。円安株高が定着し様変わりしている。しかし、各企業販促費の抑制や受注環境の変化など1割減収。営業損益が赤字になった。IPDPの成長やBF・企画商印サービスの減少は予想通り。拡大を続けていたDMDPサービスの足踏みが影響したものの、市場に対する見方に変化はないという。前回述べたように、データープリントによるIPとDMが次世代のビジネスモデル。前期確立したとみられ、97年の上場以来最も魅力的な印象を受けた。今後2年インフレ2%を目指す政府・日銀の政策転換が支援材料。円安株高が景気回復につながり、輸出を口火に個人消費、設備投資も動き出す見込み。一方、来年4月3%、再来年10月2%消費税が上がる見通し。駆け込みも予想され3、4Qと来期1、2Qの仕込みにかかっている。業界は、凸版と大日本印刷の寡占状態。同社のようなDP(データプリント)に特化した試みが成功すると嵩上げ。今期、中期目標の売上高58億円、従業員380人体制が発射台になる。2018年(創業90年)にかけて2度目の収穫期入り。来年から3年角度ある上昇運だけに面白くなりそうだ。

2013年8月期(非連結)は、売上高58億5000万円(3%増)、営業利益2億6400万円(13%増)、経常利益2億5600万円(18%増)、純益1億4200万円(31%増)と当初通り。配当10円(期末5円)の予定。設備投資2億7100万円(前期4億円)を4億1900万円に見直した。福島社長(58)がぶれず安定運。後半巻き返しが予想される。4月1日376円(一株当たり純資産608円)を高値に反転の地歩を固めた。時価総額わずか20億円にとどまり大幅な水準訂正余地。3Q発表(前期6月29日)が新たな手掛かりになりそうだ。

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