証券ビュー

森羅万象

黒田劇場こけら落とし 2013年04月08日 (2013.04.08)

何もかも国内商品は為替相場次第。

円安、円高の動きがこうも激しくなると、国内商品も翻弄される。

一番太鼓の音響き、

歌舞伎座がこけら落としを迎えた先週、

市場では、日銀で黒田劇場が始まった。

これは「次元の異なる金融緩和」であり

「戦力の逐次投入をせず」と畳み掛ける。

黒田さんは、市場へのメッセージの伝え方がうまい。

言葉が印象に残る。

太平洋戦争で、日本軍は兵を逐次投入して大失敗した。

国際金融局で荒波に揉まれた経験が無いと、

こんな言葉は出てこない。

市場へのインパクトは、十分であった。

結局は何を“どうするか”といった、細かい説明は要らない。

ただ一言“何をするか”が判ればそれで良い。

政治家も同じ。

あの小泉劇場も“自民党をぶっ潰す”と、

一言で市場の話題をさらった。

白川さんも、野田さんも、

結局何を残したのか、我々の記憶にない。

それにひきかえ、安部さんの方針は明確だ。

グリーンスパンさんもバーナンキさんも、

市場に発信するメッセージは明確だった。

市場を味方にすれば体制は決まる。

円安の流れは加速をつけよう。

大勢景気も良くなる。だが、物価も上がろう。

それはそれで、今までの、悪い流れをぶった切るには必要なこと。

そんなこんなで、相場様。NY金が下ヒゲで1550㌦割れ。

引けで戻したが、六日の終値で大勢が決しよう。

国内商品は円安で戻した。

しかし、NY市場の足取りが悪い。

銀、白金、原油、そしてダウ平均も、

六日の引け値が何かを伝えよう。