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企業レポート

3Q以降慎重 北川工業 11月17日 (2010.11.17)

前途を左右する海外

2013年が最大の転機に

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北川工業(6896)は自律反発。一進一退にとどまっている。2Q連結累計上方修正したが、3Q以降慎重なためで、円高と取引先の海外生産移転が気がかり。立ち上げた中国深センの新工場と無錫の設備増強が鍵を握りそうだ。6月18日述べたように、海外売上高(前期35%)が前途を左右する場面。電機・情報・通信のほか自動車・住設・工作機械など取引先との対応いかん。11月2~3日、4~5日米国と日本の追加金融緩和で円高こそ一服したが、FRBの追加緩和6000億ドルは来年6月まで。欧州信用不安、中国の金利上昇圧力も消えていない。2013年(50周年)が最大の転機とみられる。成長センターの中国、アジアに地産地消型の生産販売拠点をつくり、太陽光発電やEVなど新エネルギー向け製品開発、環境対応も焦点になる。今年、来年社運がいいだけにピッチが上がりそうだ。

2Q連結累計は、8%増収、50%営業増益、46%経常増益、79%増益。計画を上回った。底入れに違いないが、直近3期32%減収にひきかえ反転が鈍く、原価・販管費の改善によるもの。通期の連結売上高を4億円下方修正(営業利益2億4000万円上方修正)しただけに、むしろ3Q以降来期にかけて期待をもてる。

11年3月期(連結)は、売上高116億円(4%増)、営業利益10億円(62%増)、経常利益10億4000万円(30%増)、純益7億円(41%増)に見直した。配当は17円(中間8・5円)を据え置く予定。北川社長(51)が今年から上昇運で来年絶好調。11月9日、自己株取得(20万株)を発表している。

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