システム再構築 セリア 3月12日 (2013.03.11)
年間200出店に意欲
これから不可欠な存在に
セリア(2782・JQ)は堅調。復興需要の反動をこなし続伸。スケールアップした。6日発表した月次データによると、直営既存店累計100%を確保。有事5%嵩上げされた特需を平時モノにしている。昨年が閏年だけにプラスα。計画線の着地とみられる。昨年5月1日組織変更。システム部、ビジネスデザイン室、パブリック・リレーションズ課を新設。ビジネスモデルを再構築した。これまでの営業ノウハウを集約、マニュアル化。ピラミッド型の組織をフラットに再編し年間200出店に備えるもの。2月1日から営業部長が役員委嘱になり本物だ。同9月末に2億5600万円投入し店舗、情報端末を更新したのも次の布石。画一的に見えるが、現場対応が進んだという。極端にいえば、素人でもシンプルに運営できるシステム。最近では東京新宿ユニクロ退店跡地、名古屋大須のカラーザデイズ。後者の場合、200万人都市に20番目の出店。存在感がうかがえる。本社のある岐阜大垣でさえ人口16万人に4店舗の現状から出店余地大。キャパが1店舗2万人といわれ、今後、国内だけで店舗倍増も考えられる。3Q末1108店舗(FC93)。今期出店64(計画80)に修正したが来期80の見込み。JCSI(日本顧客満足度指数調査)が2012年住関連用品店部門№1と発表しメディアの取材活発。生活必需品が好調な一方、24アイテム揃えたミニカ―が若い女性の間でコレクションブーム。円安株高でコスト高が予想されるものの日本製40%。メーカー180社と共同開発が90%を占め合理化で吸収。商品すべて顧客の声から生まれるだけに国産が見直されるという。同社の場合、ライバルと一線を画し徹底した100円均一。07年「カラーザデイズ」1号店オープンをきっかけに、100円を通して顧客と信頼関係ができた。PB導入10%。販売では20%にのぼる。たとえば、電池6個100円で売られ、他社では4個がせいぜいのようだ。年間200出店構想具体化が新たな手掛かり。新卒、中途採用に意欲。業績好調で社員の年収が2、3割増加しモチベーションも上がっている。会社は2017年(30周年)にかけて伸び盛り。来年から上昇運。河合社長(65)はピーク圏の印象。業界20年の経緯を見ると、セブンイレブンが1974年に1号店を出したコンビニに次ぐもの。これから不可欠な存在になりそうだ。
2013年3月期(非連結)は、売上高990億円(6%増)、営業利益85億円(10%増)、経常利益同(9%増)、純益46億円(7%増)と修正なし。配当は期末15円(当初10円)の予定。設備投資30億円の計画。外資系が大株主に登場し興味津々のようだ。来期は売上高1000億円突破。200出店が軌道に乗ると収益拡大に弾み。直近推定30%のカラーザデイズが50%以上になると底上げも進む。ブランドが定着し社会のインフラにつながるわけだ。来年から上昇運だけに今年の仕込みがモノをいう。3月5日2200円を高値に一服しているが助走とみられる。