“揺らぎ”の妙法 2013年03月04日 (2013.03.04)
相場は、騰がれば買いたくなり、下がれば、売りたくなる。
そして保合えば、判らなくなる。
春曙何すべくして目覚めけむ 節子。
春は曙というが、どうもスッキリしない。
魔の水星逆行期だ。
政治家のとんでもない発言が出て、相場が過敏に反応したりするから、始末に悪い。
兎角、人の心理は揺らぎ易く、周りの環境や事象に振り回される。
宮本武蔵は、五輪書でこう書いている。
心を中心に置いて静かに揺るがせること。揺るぎやまないこと。緊張しすぎてはいけないが、緩みすぎてもいけない。
静かな時でも静かでなく、急ぐ時も急がない。こうした相反する状態にゆれ動くことが大切。
程よく、揺るがせることが必要だが、相反する状態に揺れ動かすことは、なかなかに出来ないものである。
これは、相場の極意にも通じる。
買いたくなった時に売り、売りたくなった時に買う。
ある相場師は「利食いしたくなった時はあえて乗せる」と聞いた。 これも、相反する心の揺らぎであろう。
さて、ドル円相場は26日に脳天五寸釘を叩き込まれ、その後の反発が鈍い。
ここ数日のもがき具合を見ていると、もう一段の下値を試す動きがありそうだ。
国内商品は、ドル円に準じた動き。
アッという下げに警戒した方がよさそうだ。
しかし、この数日間の保合い下放れは、ダマシの下げになりそう。
そこを、すかさず拾っておけば良い。
買い屋が投げて、売り屋が売る。その逆をいけば良い。