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企業レポート

来期巻き返し  カネ美  2月26日 (2013.02.25)

商品企画本部を新設

中食の市場拡大が手掛かり

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カネ美食品(2669・JQ)は巻き返し。2月14日、商品企画本部を新設し社長直轄。これに伴う組織変更、役員・人事異動(4月1日付)を発表。21日発足したユニーグループHDや生協など主要納品先に提案が活発になりそうだ。同グループの商品開発、調達に呼応するもの。前年ユニーが創業100年。同社は約40年取引があり核心に迫るもの。世帯構成員減、単身者増、高齢世帯急増、女性の職場進出など流動的な現場の情報がリアルタイムに届けられる。内食70兆円、外食29兆円に対し、ひところ5兆円から現在8、10兆円といわれる中食の市場拡大が手掛かり。事実、3大都市圏中心に15工場、303店舗。デパート、スーパー、CVS,駅、専門店、生協など際限なく顧客増が見込まれる。今期は10億円投入した埼玉、多治見工場のチルド立ち上げが焦点。わずかにしても、3Q 連結累計で営業赤字に転落した外販事業の梃入れが課題。丼物中心にチルド弁当と生協向けが一段と増えそうだ。前期から目立ち始め、関東や関西もコ―プのネットワークで結ばれ裾野が広い。3Q連結累計は、0.1%増収、39%営業減益、同経常減益、同減益。昨年10月31日の下方修正によるもので、ユニー、サークルKサンクス向け減収を外部拡販で埋めているのが現状。例年2Qが需要期で4Q逆転困難とみられ、今月14日から4月1日付の商品企画本部が動き出し反転の気配。株価は下方修正であく抜けし、2月4日2990円まで戻した。昨年350人、今年も120人株主が増加したといわれ年度末一段高。グルメの優待が魅力のようだ。同社の場合、惣菜、おにぎり、弁当、子会社エスジーダイニングの回転寿司など品質に定評。厨房機器もいいものを揃えている。目下、総合惣菜223、寿司御殿48、洋風惣菜32店舗(K―STAGE9、eashion23)の並び。このうち、推定半数赤字の寿司御殿縮小。今後採算が急ピッチに好転する。イオン系が直営化に対し、ユニー系はテナント任せの印象。同社はチャンスを迎えた。

2013年3月期(連結)は、売上高812億4500万円(0.7%増)、営業利益22億1500万円(23%増)、経常利益22億9700万円(24%減)、純益13億5700万円(8%減)と昨年10月修正の通り。配当50円(期末25円)を据え置く予定。設備投資18億円(前期5億円)の計画。課題は落ち込んだ関東のエリアの立て直し。埼玉工場が持ち直すと目に見えて好転。来期1、2Qにわかるはずだ。社運を見ると今年寒の戻り。来年以降3年上昇運。一方、三輪社長(43)は調整運。整理整頓の年という。つまり、10年スパンの基盤固め。今期大半固まる見込み。商品企画本部からどんな提案がヒットするか楽しみだ。

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