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企業レポート

3Q底入れ  東洋電機  2月15日 (2013.02.14)

一転して上方修正含み

半年有余で新体制の初動こだま

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東洋電機(6655)は堅調。直近、昨年11月1日の下方修正を上回る推移。3Q底入れした。主力の国内制御装置関連が増収を確保する一方、盤関連の採算改善によるもので、解散、総選挙を巡り定着した円安株高も追い風。半年有余で新体制の初動がこだましている。事実、1月10日伝えられたタイ子会社設立検討に手ごたえ。トップクラスのエレベータセンサ中心に南京子会社の製造販売を分担するもので、中国のほかアセアン向け市場拡大に備える運び。2年がかり当面の従業員30人(南京子会社約100人)規模とみられ駐在員を人選。物件取得後に早期稼働の見込み。得意先の重電機メーカーがタイにあり懸案になっていた。本社女性社員の南京子会社視察も画期的。これまでにない意思疎通を促した。さらに、松尾社長(40)直轄の新規事業も手掛かり。複数のベテラン技術者を抜擢し環境モニタリング、電波無線の応用を図るもので、すでにFA,空調業界から引き合い。2015年(創業70年)にかけて芽を吹きそうだ。事業の海外シフトに伴い、印刷や変圧器など国内の空きをどう埋めるかも課題。ちなみに、連結売上高は96億円(08年3月期)が最高だが、70周年の100億円より10、20年後200億円の方が魅力的。社長は10年スパンで従業員20、30代の成長に賭けている。6日発表された3Q累計によると、5%増収、41%営業減益、30%経常減益、10%減益。1、2Qエンジンのかかりが遅いといわれ、3Qも小戻した印象だが、総崩れになった半導体や復興需要の遅れ、11月半ばまで円高株安の負い目もあり健闘。例年4Q需要期だけに年度末飛ばしそうだ。

2013年3月期(連結)は、売上高82億4600万円(1%増)、営業利益2億6200万円(32%減)、経常利益2億8600万円(29%減)、純益1億5200万円(38%減)に見直した。配当8円(期末4円)を据え置く予定。設備投資2億7600万円(前期1億5200万円)の計画。一転して上方修正含みだ。1年後円安株高の影響が実体経済に反映され、来年4月以降消費税引き上げも織り込み済み。生産設備支援業種だけに駆け込みも考えられる。来年から3年上昇運。社長は再来年から上昇運。会社が先行しいいポジションだ。今期得意先を回っている社長。来期仕入れ先を回るという。情報は現場に出ないと得られない。これから10、20年南京子会社が伸び盛りとみられ、タイ子会社の10、20年後も楽しみ。5日国の老朽インフラ監視が伝えられたが、地元メーカーへ道路監視モニタリング需要発掘を共同で行いたい旨を提案中。14日290円(1株当たり連結純資産537円)で引け圧倒的に割安である。

 

 

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