証券ビュー

アンコール伊勢町

一方的な円安にブレーキ 反動が予想され安倍政権退陣も (2013.02.14)

12日のG7緊急声明を受けて円安容認出尽くし。ドル92円、ユーロ125円の攻防。一方的な円安にブレーキがかかった。昨年11月14日から丁度小回り3ヵ月。円安によるインフレ期待を根拠とする初動が終わった。11日ローマ法王ベネディクト16世辞任表明、12日北朝鮮核実験、同日IOCのレスリング五輪除外など戦後の軌道修正しきり。期待が大きかった分、現実との乖離を埋めるのに骨が折れる。試算によると、昨年比15%円安で得られる輸出増5兆円に対し、輸入増10兆円。差し引き5兆円持ち出しで貿易収支が悪化するという。事実とすれば、初動が期待を織り込んだものだけに失望も大きい。今後次期日銀総裁人選、3月19日の新体制にかかってくるが、政治のみならず経済理論も米国仕込みで心許ない。昨年インフレ1%で円安株高2ヵ月足らず。今年2%で3ヵ月有余になりかねない。悲観しても始まらず楽観的に進むところだ。受け売りだが、似たようなケースが失業率と名目賃金。日本は94年以降これまで名目賃金が19%落ち込む一方、失業率わずか4.2%。米国7.8%、ユーロ17ヵ国11.8%といわれ相対的に低い。同じ仕事でも賃金が正社員の半分にとどまる非正規雇用が34%を占め、円安株高を巡る首相の賃金引き上げ要請も微々たるもの。5月まで期待感が残るとして、7月の参院選前に輸入物価の急騰が明らかになるとぶち壊し。相当な反動が予想され、再び安倍政権退陣も考えられる。このため、12日述べたように枝振り眺める初押し。輸出に代わりバイオ関連が人気を集めそうだ。5日夜、繰り上げて辞任発表した日銀の白川総裁(63)。引き際に円安をプレゼントして見事だったが、日銀のバランスシートによると、03年1月124兆円が今年1月159兆円。10年で35兆円増加に過ぎない。FRB、ECBがリーマン以降3倍以上。リフレ効果を拝み倒しているのと雲泥の差。使命といわれる円の価値を守ったものの、先進国で15年以上デフレが続いたのは日本だけだ。為替は基本的に通貨量がモノをいう。日本は欧米のリフレ(通貨再膨張)に遠く及ばず、再三述べたように40、60年続いた円高が終わったばかり。円安をきっかけにインフレ2%を打ち出し3ヵ月。やり繰りがつかず財政の崖を棚上げした米国が日本を引っ張り込んでつくった初動。今月下旬の首相訪米に新ファンドが50兆円米国債を引き受けるという噂がもっぱら。学説や風説に揉まれながら消去法で進む。経済学はサイエンスに非ず。後講釈の学問。相場の方がずっと上である。
日経平均は117円安。1万1251円の引け。東証一部の出来高38億1200万株、売買代金2兆1500億円と一服気味。3月物が40円安で寄り110円安の1万1260円引け。踊り場にさしかかった。しかし、■■■(****)が切り返したほか、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)小幅安■■■■■■■(****)■が自律反発。近況を18日付でお伝えする。■■■■(****)に失望売り。本決算待ち、2円増配が見込まれる。■■■■■(****)は規制がかかり急ブレーキ。逆日歩解消で人気離散だが、166円を目安に難平買い下がり。規制解除に備えよ。■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)押し目買い。■■■■■■■(****)(****)、■■■■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)お楽しみ。米国のシュール革命、ドル復活も期待感が根拠といわれ、注意が必要である。(了凡)